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スペシャル企画として(詳しくはこちらを)読者アンケートの結果、上位3つに選ばれたドラマについて、前回の企画同様、またまた高野さんに解説いただききました。人気の背景からトリビアまで、ファンのみなさんも、海外ドラマについてよく知らない、または乗り遅れたかも…という方たちにも、楽しんでいただける内容です。
高野宣李
さすらいの旅がらすライター。海外ドラマの『スターゲイト SG-1』好きが高じて、撮影地のカナダ・バンクーバーに渡り、あげくに永住権を取得。2002年からバンクーバーに在住。
好きなドラマは数知れず。面白ければ何でもござれの雑食系で、現在カナダ、アメリカ、日本を股に掛けて映画やテレビを追っ掛ける日々。バンクーバーの日系メディアでライター活動をしつつ、tvGroove.comにてブログ『usagy アメリカンTV気まぐれウォッチング』を不定期更新中。
推理小説好きならもちろん、そうでなくても名前ぐらいはきっと聞いたことがあるはずの、イギリスが誇る稀代の名探偵シャーロック・ホームズ。
作家アーサー・コナン・ドイルが生み出したこの探偵は、1887年に「緋色の研究」でデビューしました。
ベイカー街221Bのアパートで、相棒の医師ジョン・ワトソンと共同生活をしつつ、警察や依頼人から持ち込まれる事件を鮮やかな推理で解決。その顛末をワトソンが語り手となって執筆するという形で、その後およそ40年の長きに渡って数多くの長短編が発表されました。
名探偵ホームズの物語は、映画やTVドラマでも格好の題材として多くの作品が作られ、その人気は100年以上経った今でも衰えるどころかますますファンを増やしています。
シャーロック・ホームズが活躍したのは、19世紀後半のヴィクトリア朝時代。これまでに作られた数多のホームズ物映画やドラマでも、ほぼこの時代背景は原作に沿って踏襲されてきました。ヴィクトリア朝時代とホームズの組み合わせは、その世界を描くのに欠かせないアイテムでした。
時は流れ、2010年。
ホームズの本家本元イギリスのTV局BBCが、満を持して世界に送り出したのが3話からなるミニシリーズ「シャーロック」。
本国で放送されるやいなや、インターネットでその評判は瞬く間に世界中に広まり、北米での放送をまだかまだかと待っていた覚えがあります。仕掛け人は、イギリスの国民的ドラマ「ドクター・フー」のスティーヴン・モファットとマーク・ゲイティス。
不滅のヒーローとも言えるホームズが、21世紀の現代に生きていたとしたら?
そんなコンセプトで作られた「シャーロック」では、原作ファンの心をくすぐる仕掛けをそこかしこに散りばめつつ、携帯とパソコンとインターネットという現代のテクノロジーを駆使して事件に挑む新世紀ホームズ像を見事に描き出してくれました。
”探偵”と言うより、スコットランド・ヤードの”押し掛け”コンサルタント的な立ち位置で、原作でもお馴染みのレストレード警部(ルパート・グレイブス)が彼の才能を見込んでいるのをいいことに勝手に事件に首を突っ込んだりしては、他の警察官から「ソシオパス」(精神病質者)呼ばわりされて煙たがられたりしています。
そんなホームズのフラットメイトになってしまった”ドクター”ジョン・ワトソン。アフガニスタンの帰還兵で元軍医。PTSD治療の一環としてブログ(今も稼働中→http://www.johnwatsonblog.co.uk/)を書いています。これが、ホームズの”活躍”を世間に公表するツールとなるわけです。
記念すべき第1話は「ピンク色の研究(A Study in Pink)」。コナン・ドイル作のホームズ第1作目のタイトル「緋色の研究(A Study in Scarlet)」になぞらえたタイトルで、21世紀ホームズの冒険が始まりました。
ホームズとワトスンのブラインドデート的出会いから、事件発生、解決、コンビ誕生、そしてホームズの宿敵モリアーティ登場の示唆…と1話90分ならではの盛り沢山かつスピーディな展開は胸がすくようなカタルシスです。現在までに第4シーズン全12話+特別編1本が製作・放送されています。
今後のシリーズ続行については未定ですが、タイミングが合えばまたきっと戻ってきてくれる、そんな気がします。それほどまでに、21世紀シャーロックとワトソンは確固とした存在になっているんですね。
エキセントリックな風貌とミステリアスな内面、一度聞いたら忘れられない美声で、新世紀シャーロック・ホームズ像に見事に命を吹き込んだベネディクト・カンバーバッチ。
名前は一度聞いただけでは覚えられないかもしれませんが、「シャーロック」に出演する前から舞台で活躍していた実力派で、両親ともに俳優という由緒正しい役者の血筋。(ベネディクトの両親は「シャーロック」シーズン3でシャーロックの両親役で出演しています!)
最初はホームズ役にあまり乗り気ではなかったベネディクトでしたが、脚本を読んで考えを改め主演を引き受けたと言います。
「シャーロック」に出たことで注目を集め、国際的に活躍するようになります。スティーブン・スピルバーグは「シャーロック」を見てベネディクトに「戦火の馬」への出演をオファーしたそうです。
2013年の映画「スター・トレック イントゥ・ダークネス」では、ストーリーの鍵を握る重要な悪役を演じ、ハリウッドのメジャータイトルに進出。当時36歳の若さで「英国の至宝」と形容されるほどでした。
2016年には、遂にマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に参戦、ヒーロー史上最強では?とまで噂される医師にして魔術師ドクター・ストレンジを演じています。
タイトルはズバリ「ドクター・ストレンジ」。今後のMCUで重要な役割を果たすキャラクターということで、続投も決まっています。
ワトソン役のマーティン・フリーマンは、テレビや映画を中心に活動歴は長く、アメリカ版リメイクも作られたイギリスの人気シットコム「The Office」で一躍有名になり、コメディ分野で主に活動していました。
「シャーロック」では、生活破綻者であるシャーロックの社会生活の面倒を見る面倒見のよい常識人なワトソンという一面と、アフガニスタンから足を負傷して戻った日常生活になかなか馴染めず、その原因が実は戦場で日常的に味わっていた緊張と危険が足りないせいだった…というちょっと危ない内面という、危ういバランスを抱えた二面性のキャラクターを見事に融合させ、新たなワトソン像を見せてくれました。
その演技で、2011年英国アカデミー賞BAFTAのテレビ部門、2014年エミー賞ミニシリーズ・映画部門で、それぞれ最優秀助演男優賞を受賞しています。
「ホビット」三部作(2012-2014)では主役のビルボ・バギンズを演じ、2014年にはアメリカFX製作のTVシリーズ「ファーゴ」でも主役を務めるなど、「シャーロック」以降、活躍の場を広げています。
実はこのマーティン、何となく人の良さそうな外見や演じる役柄からは想像もつかない、毒舌家で皮肉屋です。中指立てたり(!)Fワード連発なんかはお手の物。参考までに、GQでお悩み相談をしているマーティンの証拠ビデオです(指は立ててない)。
別のインタビューでは、ファッション誌であるGQ相手に「スタイリスト滅びろ!」とか言ってたりと、なかなか痛快で小気味が良いお人柄です!
才能豊かな俳優2人が「シャーロック」を介して出会い、お互いの存在が見事なケミストリーを生み出し、互いの演技と可能性、そして未来を更なる高みへと昇華させる…「シャーロック」を見ていると、そんな素晴らしい誕生の瞬間を目撃している気がして、ついつい尊い思いを抱いてしまう私です。
高野宣李
さすらいの旅がらすライター。海外ドラマの『スターゲイト SG-1』好きが高じて、撮影地のカナダ・バンクーバーに渡り、あげくに永住権を取得。2002年からバンクーバーに在住。好きなドラマは数知れず。面白ければ何でもござれの雑食系で、現在カナダ、アメリカ、日本を股に掛けて映画やテレビを追っ掛ける日々。バンクーバーの日系メディアでライター活動をしつつ、tvGroove.comにてブログ『usagy アメリカンTV気まぐれウォッチング』を不定期更新中。
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