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丁畑仁美
兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。
店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催
・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター
HP http://orangeberry.net/
http://www.facebook.com/
orangeberry8783
当店のRose Garden「TERRACE」はバラの苗木を植え付けてから1年になります。庭植えにしたつるバラの成長は想像以上で、特にランブラー系は5m以上伸びたものもあります。
一年間、伸びたい放題にしていたのでどこから手を付けたらよいのやら状態。考えるより行動!と脚立の要らない小ぶりなものから取り掛かることにしました。
3月に入ると根が動き始め、蓄えられていた養分が一斉に芽吹きのための活動を始めます。バラの冬仕事はそれまでに終えておきたいものです。クライミングタイプ(つる性)のバラは夏剪定をあまり行いません。そのため、昨年の間に大きく伸びたシュートや花をつけた枝が伸び放題になっています。
新しいシュートを誘引するとともに、不要な枝を整理しながら行います。昨年できたベーサルシュート(株の根元から生えてくる枝)があれば古いシュートと更新するために大きく剪定することもあります。今回は、花でいっぱいのアーチやフェンスにするための剪定のポイントと誘引のお話を「TERRACE」のバラを見ながらお話ししていきましょう。
(以前の成長記録はこちら 【植えたバラについて Vol.1】 【バラと一緒に植えたコンパニオンプランツについて Vol.2】 【秋のバラの様子 Vol.3】)
太く充実した枝から出ている去年開花した枝を、3〜5p(2芽残して)全てカットしていきます。あまり慎重にならず、芽を見ないでカットしても大丈夫です。枯れた枝も同時にカットしていきます。
枝先の柔らかい部分は30pほどカットします。葉が残っていると病害虫がついているかもしれないので、残らず全て摘み取ります。
次は良い枝だけに栄養を回すために不要な枝をカットしていきます。細い枝から良い花は咲きません。大輪のバラは鉛筆よりも細い枝、中輪のバラは割り箸一本よりも細い枝を思い切ってカットしていきます。失敗を恐れずに迷わずカットして大丈夫です。
上手に切れなかったとしてもバラは勢力の強い植物です、形はどうであれカットすることで枯れることは滅多にありません。切らずに放っておくより、必ず良い花が咲くと信じて剪定していきましょう。
小輪のバラは細い枝にも比較的花が付きやすいので、余程か細い枝以外は残しておきます。去年花が付かなかった"ブラインド枝"も見分けが付けばカットしましょう。
株元の枝が混みあっているようであれば、枯れた枝、細い枝、重なったり交差している枝のどちらか弱い枝(※)を根元から切り取ります。
また、去年出た新しいベーサルシュートがあって、株元がまだ混みあっているようであれば、古いベーサルシュートを思い切って株元から切り取ります。
つるバラの誘引は12月〜翌年2月のほぼ落葉した冬の休眠期に行ないます。落葉した枝に赤い新芽がポツポツと膨らみ始めます。
誘引の時に新芽を落としてしまわないよう、つるバラの誘引はできるだけ早めに、新芽がまだ固い1月中に行ないたいものです。寒冷地以外では2月10日頃までに誘引を終えておきましょう。
今から誘引するという場合は枝を取り回す時に充分注意して、新芽を傷つけないようにしましょう。
つるバラの誘引はフェンスやトレリスには扇状に、オベリスクやアーチなどはらせん状に巻きつけていきます。太い枝、長い枝を優先して誘引していきます。
株元の方から順番に、できるだけ水平〜45度の角度で枝先の方まで麻紐かシュロ縄を使って固定していきます。水平よりも枝先が下がるとランブラー系以外のバラは枯れこみますので下がらないように気を付けます。
固定するときは構造物にしっかりと結びつけるようにします。枝が伸びた時にゆらゆらすると花付きが悪くなります。枝と枝の間隔は、小輪タイプのバラは5p位、大輪は20p位の間隔が目安です。
らせん状に巻きつけていく場合も枝と枝が等間隔になり、ひし形になるように巻きつけます。つるバラといっても、しなやかな枝ばかりではありません。融通が利かない太くて固い枝は無理をせずにゆっくりと曲げていきます。
枝をどちらか回りやすい方向に捻じりながら曲げるとかなり言うことを聞いてくれます。それでもたまにはポキッとやってしまうこともあります。半分折れかけたような箇所には絶縁テープを巻けば大丈夫ですよ。
アーチの誘引は天辺より30pほど下まで誘引できれば、春には枝が伸びて上まで充分華やかな仕立てになります。輪の大きさや品種によって枝と枝の空間を調整します。今年の誘引後の写真を残して、来年の誘引の参考にしましょう。
誘引作業はトゲが刺さりますので、指先が使いやすい皮の手袋を用意してくださいね。 まだまだ外は寒いですが、私も5月の「TERRACE」の景色を頭に描き、ニヤニヤしな がらバラの冬仕事をしています。
※弱い枝:冬の寒さにあたると充実した良い枝は赤紫色になりますが、若く弱い枝は緑色のままです。どちらの枝をカットするかで迷ったら、緑色の枝を切りましょう。
また、切り取った枝の切口を見ると充実した良い枝は髄の周りにうす緑色の部分が多くあります。若く弱い枝にはこの部分がまだありません。
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