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こんな家に住みたい。
知れば、なるほど。オプションのある家
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 無垢の床材〈広葉樹〉編 見た目と質感、バラエティ豊かな広葉樹
くつろぎの要素 木心庵

ほとんどの広葉樹には、針葉樹のような、木の香りはありません。やわらかい針葉樹にくらべると、広葉樹は、硬い木が多いです。

広葉樹は、様々な色の木があります。明るい色の楢やブナ、白色の楓や樺。赤味を帯びたアサダ、チーク、カリン。
濃い色のウォールナット、ソノケリンなど、色のバリエーションが豊富です。

色の豊富さに加え、木目もバラエティに富んでいます。はっきりとした木目の木や、ほとんど木目がわからないほど緻密な木もあります。緻密な木ほど光沢があり、その木の特徴にもなります。

広葉樹…ソノケリン カリン
主な広葉樹の床材

広葉樹の無垢材、おすすめ3種
フローリング 楢
フローリング 楓
フローリング アサダ
アサダのフローリング

楢(ナラ)は、木目が美しい木です。楢の柾目には、虎の模様のような杢「虎斑」が出ます。

木目

楢は、黄味を帯びた明るい色をしていますが、年月と共に、飴色に変わります。派手さのない自然なツヤがあり、落ち着いた雰囲気で、味わいがあります。

材質は、硬く、水にも強い木です。他の木とくらべると、濡れた雑巾で拭くと、表面が膨張して、木の目が開くように感じます。
濡れ雑巾は、極力使わず、使う場合は、拭いたそばから、から拭きをおすすめします。

楓も自然な明るい色の木で、白っぽく上品な色をしています。楓は、楢のように木目が目立ちません。緻密な木肌で、光沢があります。磨けば磨くほど、ツヤが出ます。

楓も硬い木で、傷つきにくく、表面は、すべすべしています。清潔感のある、控えめな色で、絹のようにつややかで、存在感があります。

とても硬く、傷がつきにくいので、理想の床材と呼ばれている木が、アサダです。赤味のある茶褐色で、緻密な木肌。木目はほとんど目立ない木です。

光沢があり、磨くとしっとりとしたツヤが出ます。年月と共に、やや濃い茶褐色に変わり、シックで、落ち着いた存在感があります。

アサダは、心材と辺材の色が、極端に違います。赤味のある心材に対して、辺材は、桃色を帯びた白色です。辺材の混ざった床材を使うと、ストライプのようになります。

施工直後は、紅白の色がやや派手な印象ですが、時間の経過と共に、不思議となじんできます。
アサダは、北海道が主な産地で、近年は、流通する量が減り、希少な床材になりつつあります。

このように、広葉樹は、硬く傷つきにくく、色、木目、ツヤなど、バラエティに富んでいるので、選ぶ楽しさがあります。


無垢材の普段のお手入れ

無垢の床材の普段の手入れは、他の素材の床と変わりません。掃除の基本は、床のホコリを取りのぞき、汚れをふき取ります。
日常の掃除は、から拭きが基本です。靴を脱ぐ暮らしをする日本では、ホコリと水分をそのままにしなければ、それほど大変なことはないと感じます。

から拭きで、汚れが取れない時は、わずかに湿った雑巾を使います。雑巾の、半分くらいを濡らして、硬く絞り、乾いている半分と一緒に、ぎゅっと絞ります。そうすると、生乾きの雑巾ができます。

生乾きの雑巾は、床の表面の汚れやホコリをしっかりとキャッチします。から拭きより、気分的にも「拭いた」という、満足感があります。

 

「生乾き雑巾」のつくり方
仕上げ別「メンテナンス方法」

こまめに掃除をしたり、生活しているうちに、床の表面のツヤがなくなります。ツヤと汚れ防止に、メンテナンスをしますが、どのような塗装をしたかにより、メンテナンスの方法が異なります。

塗装は、おおきく3つに分かれます。

フローリングメンテナンス法
無塗装の床には…自然素材

自然素材のメンテナンス材無塗装の床は、胡桃油や蜜蝋などの自然原料を少量塗りのばし、しばらく乾かしてから、から拭きをして、木の表面を保護します。

毎日、拭き掃除をする方なら、米ぬかを布袋に入れ、少量の水を含ませて磨くと、木を保護して自然なツヤが出ます。
米ぬかは、わずかに油分を含んでいて、1、2回、磨いた程度ではツヤが出たり、はっきりとした実感はないものの、徐々にツヤが出てきます。

米ぬかは傷みやすく、虫も付きやすいので、煎って密閉容器に入れるなどし、早めに使い切るのが良いようです。

胡桃油は、胡桃を割り、中の実の部分を布に包んで、叩いてつぶします。にじみ出た油で、床を磨きます。磨いたら、しばらく乾かして、仕上げにから拭きをします。

オリーブオイルやシードオイルでも同じように使えるそうですが、胡桃油は、乾きが早く、扱いやすいようです。胡桃油は、使う分だけ割って、保存は殻付のままなら長期保存できます。

これらの方法は、自分でメンテナンスができることと、手荒れの心配がなく、体にも、環境にも優しいという点で、優れています。

そのほか、蜜蝋など、自然素材だけで作られた製品や、扱いやすく改良した製品も売っています。使いくらべてみて、自分のお気に入りを探してみてはいかがでしょうか。

オイル塗装…自然素材、再塗装
オイル塗装

オイル塗装も塗料の種類により、上記の自然原料を使った手入れができます。
オイル塗料やワックスを塗る場合は、取り扱い説明書に従ってメンテナンスを行います。

基本的には、室温20度程度が理想、十分な換気を行う、塗料が乾いた後も、数日間は揮発性の化学物質が部屋に残る場合があるので、まめに換気をします。塗膜が薄いので、状況に応じて年に2回ほど、塗装をします。塗装は、自分で行えます。

ウレタン塗装の場合…

ウレタン塗装は、合成樹脂が木の表面に密着しています。汚れがついても、内部まで浸透することはありません。表面だけの汚れは、落としやすいです。ただし、木の本来の感触や色、ツヤは失われます。何年か経ち、ウレタンの塗装が剥がれてくると、補修は困難です。

無垢の床材を選ぶ時、木の種類だけではなく、塗装についても、確認しておくことをおすすめします。

傷の補修
傷の補修

浅い傷が付いたら、サンドペーパーで傷が目立たなくなるまで、削ります。とても浅い傷ならば、メラミンスポンジでこするだけで、傷の補修ができます。アサダや桜など硬い木は、サンドペーパーで削るのも、根気がいります。

何年か経った床は、木の色が濃くなっています。傷を削るとその部分だけ、色が明るくなります。全体に表面を削るか、少しずつぼかすなど工夫が必要です。

愛着が湧く木の床を…

掃除機をガーガーかけて、ちょこっと拭いて、いつもは、足で踏んで歩く。普段の暮らしで、床とのつきあいは、あっさりしたものですが、時には、自分の腰をかがめて、床の近くに顔を近づけて、床の様子を見たくなる、そんなお気に入りの床ならば、家は長持ちすると思います。

壁、天井、床の中で、触れることが多いのは床です。見て良し、触れて良し、の無垢の床材。愛着が湧く木の床に出会えますことをお祈りしています。

 


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ページ公開日:2012年2月29日
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