道田 聖子
スウェーデン人のパートナーと住まいとインテリアのデザイン会社「"Aj! design(アイ!デザイン)」を経営する。毎年、夏にはスウェーデンのアネヒルのコテージで過ごす。著書に『自然のなかのやさしいデザインたち』『北欧のなつかしいモノ暮らし』(共にインターシフト発行)。
アネヒルの周りは、スウェーデンの豊かな森に囲まれています。聞こえるのは小鳥のさえずりや、キツツキが木をノックする音、虫の羽音、それから、時々牛の鳴き声。静けさの中にも、自然の息遣いが楽しげに聞こえてくるような場所なのです。
ですから、ここでの暮らしのもっぱらの楽しみは、自然の中に身を置くこと、ということになります。
日本の友達から「そんな森の中で何して過ごしてるの?」と度々聞かれます。その答えは「特に何もしない」!
張り切ってハイキングするわけでもなく、テントを張ってキャンプするわけでもなく、しいていうなら、「天気の良い日は、毎日景色を見ながら、朝晩散歩をすること」
アネヒルの門を出ると、右に行けば広い野原が開けた風景、左に行けば、湖へ続く道になります。白夜の夏のお散歩では、風が強くない夜は、迷わず湖コースへ向かうのが私たちの習慣です。
晩御飯を終えて、リビングで少しくつろいだ後、9時前頃に家を出ます。この頃のスウェーデンの夏の光というのは特別で、すべてを包むような光が、一日の終わりに最後の力を振り絞るように水平から照らすのです。
風がほとんどない日の湖面は、まさに鏡のようで、夕空がシンメトリーに映り込み、息を飲む美しさです。風により、太陽により、湿度により変わるこの日替わりのショータイムは、全く飽きることがありません。
私たちは、『癒される』という言葉を、日常で時に安易に使いますが、この静かな湖の前で味わう癒しには、揺るぎようのない底力があり、自分の存在の小ささを、変わらない大きなものに包み込まれているという、安心感からくるものなのです。
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