スウェーデンの人は本好きです。
リビングには大抵、大きな本棚にずらりと本が並んでいて、その様子はスウェーデン家庭ではごく自然の光景です。ハードカバーの本は特にデザインのいいものも多く、本屋さんに行ってみると、素敵な装丁の本にたくさん巡り会えます。

スーパーマーケットにだって、本のコーナーがあります。レシピ本、小説、絵本まで、まるで小さな本屋さんのような品揃えです。しかも時々本の『お買い得品』として、ワゴンセールになっていることもあるので、レジに行く前に必ずチェックしてしまいます。スウェーデンでは新しい本は、お値段が安くないので、本のセールはとても人気です。

スウェーデンの小さな町には必ず古本を扱う店があります。時には本だけではなく、ついでに古いレコードを並べているところもあったり、店主のテイストによってセレクトの偏りがあるのが、かえって面白いのです。新しい本よりも安いということもありますが、新店にはない魅力や雰囲気を求めて古本屋さんに通う人たちもいるのです。

幼い頃読んでいた懐かしい挿絵の絵本、名作の小説、自然図鑑、有名なインテリア雑誌の70年代のバックナンバーなど、新しい本屋さんでは手にはいらない品揃えは、本好きならつい時間を忘れて過ごしてしまう場所。

店内にはソファや椅子が置いてあり、時にはセルフサービスのカフェもあって、お客さんは、ゆっくりと目的の本を選ぶことができます。こんな古本屋さんが日本にもあるといいなあ、といつも羨ましく思っています。