スウェーデン発インテリアショップ、イケア。日本に上陸して以来、マスコミなどでも随分話題になり、インテリア好きな人たちの間では浸透してきたようです。イケアに行けばインテリアに必要なものはとりあえずなんでも揃うというくらい、すごい数の品揃え、そしてデザインと価格のグッドバランスにはとにかく圧倒された方も多いのではないでしょうか。

イケアの本場、スウェーデンでもイケアは一般的な家庭のインテリアに少なからず影響を与えてきました。イケアでモノを買ったことがないスウェーデン人はまずいない、といっても過言ではありません。たとえば、キッチンやソファなどの大型商品を買ったことがなくても、お得パックのキャンドルやペーパーナプキン くらいは、誰でもつい一度は手に取ったことがあるはずなのです。

キッチンといえば、その他のイケア家具がそうであるように、お客さん自ら運んで組み立てることが基本です。有料の組み立てサービスもあるようですが、DIYが得意で節約家のスウェーデン人なら、当然そのようなサービスには頼らずに、イケアのコンセプトをそのまま引き継いで、自分たちで組み立てます。といっても、キッチンの組み立てというのは普通の家具とは違い、実はかなりの難関です。

スウェーデンでは新婚や同棲生活をスタートする若いカップルは、まずイケアで生活道具を買いそろえる人も多いのですが、家具、特にキッチンの組み立てで、仕様書の読み違いをスタートとしてケンカに発展し、このことが発端で離婚にまで至るというケースもあるとか。イケア離婚−そんな噂がまことしやかに囁かれるほどイケアとスウェーデン人の暮らしは密接です。

個人的なことになりますが、実は去年から日本で計画し建築中だったわが家が今年１月に完成しました。この間何度神戸のイケアに通ったことか…。洗面のキャビネット、本棚、ユーティリティー収納棚−次から次へと組み立てました、夫とふたりでコツコツと。幸い大きなケンカに発展することがなかったのは、もう私たちが新婚ではないからでしょうか・・・？