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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、2軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
http://amachakoubou.com/
今回は、室内完成編の最後となる「小屋裏収納(屋根裏部屋)」をご紹介します。
当初、建売住宅でもいいと思っていたわが家が、注文住宅を選んだのは、この固定階段式の小屋裏収納をなんとしても取り入れたかったのも大きな理由の一つです。 今や、わが家になくてはならない存在、大容量収納スペースの様子をご覧ください。
小屋裏収納は、屋根裏の使われない空間に床を貼って断熱材で囲い、収納として利用できるように工事されます。
建築中は、毎週のように現場を訪れ、工事が進むのを見るのが夫婦の楽しみだったのですが、断熱材が施工された頃に、屋根裏で不思議な空間を見つけました。
なぜか、小屋裏収納となる部分以外に、約一畳分に床が貼ってあります。しかも、断熱ラインの内側になっているため、予定よりも小屋裏収納を拡張したかのようになっています。
まさか、サービスで小屋裏の面積が増えた!?と夫婦で大興奮しました。
ところが、大工さんに確認すると、この空間は隠し部屋のように壁で囲われてしまうとのこと。 すぐ、現場監督に確認すると、水平剛性をとるため小屋裏収納部分とは別に床を貼っていると説明されました。
しかし、この1畳分のスペースを囲ってしまうには、あまりにもったいなく、あきらめきれません。そこで、内装仕上げを省いても良いので、出入りできるよう壁で塞がないで欲しいと頼み込みました。
その結果、省くどころか余った石膏ボードとフローリングを利用して、大工さんがきれいに仕上げてくれました。しかも、クロスまで貼ってくれたのに追加費用なしの大サービスです。
運良く、現場監督の厚意で、貴重な収納スペースを1畳分も拡張してもらえたのですが、実は後でこのために建築確認申請の変更届けが提出されていることを知りました。
軽い気持ちでお願いしたことですが、単に工事の手間や材料の問題だけではないことを痛感し、とても感謝しているエピソードです。
※水平剛性…水平面の強度
わが家ができ上がったときには知らなかったのですが、世の中の屋根裏部屋の施工事例には、なぜか空間の真ん中に何本も柱が立っているものがあることに気が付きます。
調べてみると、この柱は屋根を支えるために必要な小屋束と呼ばれる構造材であることが解りました。そうなると、むしろ柱がないほうが不自然な気が…。
わが家の小屋裏収納には一本も柱がありません。もちろん、使い勝手はとても快適なのですが、構造面で問題がないのか少し心配です。
そこで、メンテナンスの機会に工務店に聞いてみると、「柱があると不便ですよね。屋根に沿った斜めの太い梁を入れて柱をなくしたんです」との返事。
これには、ちょっと感動してしまいました。登り梁と言われる梁で柱をなくすこの方法は、本来コストアップになるはずのところ、使い勝手を考慮して、追加費用なく取り入れてくれたようです。
ただし、同じ工務店でも柱のある事例もあるので、運良くこの工法に適した屋根形状だったという可能性もあります。
小屋裏収納を書斎やホームシアターなどの隠れ家的に使うのも魅力的ですが、わが家はあくまでも収納スペースとして活用しています。
入居後に荷物を整理するために導入したのは、ニトリの3段木製ラックです。小屋裏収納の140cmの高さの壁の高さを3分割で使えるようになり、とても荷物の整理がしやすくなりました。
収納力は床面積だけではなく、壁面積が重要と言われるので、天井が低い小屋裏収納でも壁面積をギリギリまで使うことを意識しました。
子どもの小さい頃の思い出の品物やおもちゃや本など、普段あまり使わず、かさばるものの収納場所となっています。
でも油断すると、ものが増えすぎるので時々整理を心がけています。
一方、勾配天井側の壁は、衣替えの衣類の入った衣装ケースを並べています。 とても、階下のクローゼットには入り切らない量です。もし、小屋裏収納がなかったらどうしていたんでしょう…。
小屋裏収納は家族が出入りするだけなので、数千円の安いシーリングライトを真ん中に取り付けました。照明予算の節約ができたと思っていたのですが、これはもう少し良く考えたほうが良かったと思うポイントです。
140cmの高さで中腰で小屋裏内を移動すると、照明の位置が目に入らず、あたまをゴツンと当ててしまうのです。埋込み型のダウンライトがベストですが、シーリングライトを付けるにしても、通路になる真ん中を避けて壁側に寄せておくだけでも良かったかも。
幸い、選んだシーリングライトのカバーが柔らかい樹脂製なので、多少あたっても大丈夫ですが、硬いカバーや電球が電球がむき出しだったりすると、怪我の原因にもなるところでした。
ということで、室内の完成編は以上となります。 次回より、外観や外構などの室外の完成編へと続きます。
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