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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
http://amachakoubou.com/
間取りが決まっても、工務店との打合せは終わりではありません。
まだまだ細かい住宅の仕様を決める段階が残っていました。さまざまな選択肢から、好みの素材や色などを選んでいく工程は、注文住宅の醍醐味を感じられる楽しい時間です。
悩むことも多いですが、太っ腹社長からバトンタッチしたインテリアコーディネーターさんにリードされながら、テキパキと仕様を決めていきます。
建具や、床材・巾木などの造作部材の色を選ぶ段階で、わが家の間取りに気になる点が出てきました。
特に玄関ホールが顕著なのですが、狭いスペースに複数のドアやシューズクロークなどが密集しています。壁の面積に対して建具が多く、圧迫感が大きくなりそうです。
廊下のないリビング階段を採用したことで、リビングからもドアや階段など、目に入る建具の量が多く、重苦しく暗い部屋にならないか気になります。
1階の建具(赤い部分)の位置です。結構な面積があるので心配…。
そこで、ひらめいたのが建具を思い切ってすべて白くしてしまうという方法です。白いクロスに近い色にしてしまえば、壁に溶け込み建具の存在感もかなり和らぐはずです。
とはいえ、私にとって白い建具という選択は、かなりの冒険です。なんとなく白一色になると、部屋のメリハリがなくなり、無機質な雰囲気になるイメージがあったのです。
インテリアコーディネーターさんに相談すると、白でも木目がはっきりでている建具を薦められました。その建具を使った素敵な施工事例も見せていただき、安心できたので思い切って白い建具にすることに決めました。
しかし…。後日、ほかの住設メーカーのショールームを見学したことで流れが変わります。展示されていた建具の色に一目惚れしてしまったのです。
その色のコンセプトは「空間に溶け込む優しいバニラカラー」。確かに、やさしい色合いと、温かみある木質感で圧迫感なくしつつ、建具のメリハリを効かせてくれそうです。
気がつくと、その場でインテリアコーディネーターさんに電話して変更をお願いしていました。
ショールームで、建具の現物を生で見られたのも良かったです。工務店での打合せでは、カットサンプルや写真で選ぶことになりますが、やはり建具そのままの大きさで色を見たほうが、段違いに内装のイメージがしやすいですね。
結構いろいろと一度に決めてヘトヘトだった打合せの終盤ごろだったと思います。インテリアコーディネーターさんから、窓枠を四方枠か三方クロス巻き込みのどちらにするか聞かれました。
三方クロス巻き込みとは、窓枠の上と左右に窓枠を付けずにクロスを巻き込む仕上げです。窓枠がない方が、スッキリとした見た目になって好まれるかたもいらっしゃるので確認してくれたようです。
すぐに決められない我々夫婦を見かねたインテリアコーディネーターさんが、「枠ありにしておきましょうね」と、仕切ってくれたので結局四方枠ありになりました。
しかし、後から考えてもわが家には正解の選択だったと満足しています。バニラカラーの建具の色なら、四方枠付きでも目立ちませんし、クロス巻き込みよりも四方枠のほうが、耐久性が高そうです。
明るい建具の色を選んだ効果が、こんなところにも生かされました。
家づくりの当初から、造作部材として妻が使いたいと力説していたアイテムがガラスブロックです。幸いわが家の工務店では、施主支給で持ち込んだガラスブロックを施工してくれるということで、どこかに取り入れたいと思っていました。
とはいえ、ただでさえ建具ばかりで壁の少ない間取りです。 どの壁に埋め込もうかと悩んだ結果…
狭い空間を建具で囲まれる玄関ホールに少しでも開放感を与えられるのでは?と考えました。
玄関ホールは、北側に小さな窓しかないので、リビング経由で間接光が入ることでも、明るいイメージになればいいなぁと思います。
このガラスブロックは、ホームセンターで数百円で手に入ります。調子に乗って、床から天井まで隙間なくガラスブロックを一列に積み上げたいと工務店に相談したのですが、流石に施工に手間とコストがかかりすぎるようで、やむなく断念。
わが家の工務店の場合、窓枠と同質の造作部材で囲むことで3つほどのガラスブロックを付けられることになりました。
建具で内装が重苦しくなる心配も、これで無事解決となりました。住設メーカーのショールームは遠い場所にあったので、本当は見学に行くのを少しためらっていたんです。でも、やはり現物を見て納得して決められて本当によかったです。
もし、お近くのショールームで、建具や床材などの造作部材をみられる機会があれば、ぜひ生でご覧になられることをお勧めします!
〜編集後記〜
本当ですね…。まっしんさんの原稿を拝見するまで、建具の多さに気づいていませんでした。特に玄関がこれほど、扉だらけになっていたとは。便利な収納や仕切り戸を付けると、こういうことになりがちななのかもしれません…。
建具の色を白に近い(もしくは壁の色に近い)ブラウンにする、閉塞感のあるところにガラスブロックをいくつか使うという工夫、扉の数が気になる部屋がある方は、ぜひ参考にご検討ください。
次回は、外観デザインのお話です♪
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