片づけ・収納について、もっと使いやすい仕組みを考えるため、ライフオーガーナイザー/整理収納アドバイザーの資格を取り、その後「ネコノテ 暮らしと収納研究室」を立ち上げました。この連載では、わが家の収納スペースやご依頼いただいた片付けの様子を例に、家事がスムーズになる収納づくりを考えていきたいと思っています。
「ネコノテ 暮らしと収納研究室」 暮らしの中の物と収納についてあれこれ小さなことから実践。整理収納サービスも行っています。 http://quarante11.exblog.jp/
今回は「書類の整理」がテーマです。放っておくとどんどん増えていく書類。いつまでも見て見ぬ振りはできません。
実は書類の整理はハードルが高いのをご存知でしょうか。
その理由は、やってもやってもキリがなくて収拾が付かないから!です。
やり始めるとあっちも気になって、そういえばここも、 ついでにあれも、となってしまうと、どこも出しっぱなしで結局時間が足りなくなった…となってしまいます。
書類の片付けを始めてあちこち手をつけてたものの時間切れになって、前よりもひどい状態になると、やる気がなくなって二度と手をつけなくなってしまう悪循環に陥ります。家中の片付けを始めてみようと思い立って、書類の整理から始めてしまうと失敗しやすいのです。
そういった事態を回避するためのポイントは …
【その1】
小さいカ所から始めること。
「今日は生命保険関係の書類だけ、明日は学校関係の書類だけ」もしくは「この棚1段だけ」という具合にテーマを絞って少しずつ作業を進めていくと成功します。
【その2】
短時間で終わらせること。
作業する時間が長くなればその分集中力がなくなってやる気もなくなります。嫌になる前に終われるように手早く作業をすることが大切です。
さて、家で書類を保管している場所を見てみたら、もらってきた書類や契約した書類が封筒に入ったままということはありませんか?
書類が入ったままの封筒がひとつ、ふたつのうちはいいですが「そのうち」と思っている間 にだんだんと増えて積み重なっていくと、すぐにどこに何が入っているのか分からない状態になっていきます。こうなるとよほど覚悟決めないと中身を空けてみる気になりませんね。
まずは残しておく書類と処分していい書類を 見極めるために、いつもと同様中身を全部出します。
封筒の中に、ものすごーくたくさん入っているように思える書類。でも全部出してみたら 実は本当に必要なものは少しだけなんです。
例えば、カード会社から届く明細書。
本当に必要なのは明細書の一枚だけで、残りはほとんどがお知らせやチラシです。保険会社から届くお知らせも必要なのは必要なことが書いてある紙だけ。他はほとんどが広告なので不要なものはすぐに処分しましょう。
中身をきちんと確認して不要な物を処分してしまえば、必要な物だけを見やすく保管しておくだけでよいのです。
封筒のまま残しておくということは、必要でないチラシを長期間保管し続けることになってしまいます。限りあるスペースは必要な物のために有効に使いたいですよね。
中身を確認していく作業の途中で「必要かどうかすぐには決められない」、もしくは「今すぐは捨てられないけど必要ない」ものが出てきたら、とりあえず別にしておきましょう。
ここで捨てるかどうかの判断に時間を取られてしまうと全体の作業に時間がかかってしまってやる気がなくなる原因になるからです。
残しておく大事な書類と不要な紙に分類したら、必要な書類が見やすくなる管理方法を考えましょう。書類の種類ごとに「1種類に1ファイル」の原則でファイルを用意して一括管理する方法にしておけば中身を把握しやすく、見やすいので要不要の判断がつきやすいと思います。
分類の仕方の例
・ 自動車の保険や車検などの自動車関係書類
・ 生命保険関係書類
・ 住宅ローン関係書類
・ 携帯電話の契約関係書類
・ 学校からのお知らせやプリントなどの学校関係書類
・ 健康診断や検査の結果などをまとめた医療関係書類
・ 医療費領収書
種類ごとに用意するファイルは自分が出し入れをしやすいものを選ぶと良いと思います。ただし積み上げたり引き出しに横にして入れてしまうと、下にある書類が認識できなくなり溜まっていく原因になります。本棚やファイルボックスを活用して必ず縦に保管するようにしましょう。
ファイルの例
○ポケット式クリアホルダー
上から入れるものやサイドから入れる物がある。
○ジャバラ式ファイル
いくつかのポケットに分かれているファイル。
○クリアファイル
一枚ずつファイルに入れたり出したりするのが面倒な場合にはクリアファイルに入れておくという方法でもよいと思います。また要・不要の判断がすぐにつかないもの、保管しておく期限が短いものもクリアファイルに入れておくと良いでしょう。
いずれにせよ封筒のままでは中に何が入っているのか確認がしづらいため、早めに封筒から出して中身が見える状態にすることが書類を溜まらないようにするために重要なことです。
○インデックス付きクリアファイル
インデックスが一体になっているクリアファイルは(参照商品:外部リンク)一枚一枚ファイリンスするのが面倒な場合にまとめて入れておけるので便利です。
自動車関係の書類を例にとって説明します。
自動車保険の証書、契約のしおり、車検の見積もりなど必要なものを
1ページずつに入れていきます。
毎年送られてくる保険の契約内容の更新やお知らせは内容を確認したのち、
・ 今年のものをファイル
・ 前年のものは廃棄
というかたちで毎年入れ替えていけば最新の書類だけが残ることになります。去年の書類がどこにあるか分からない状態だとこの作業は大変ですが、一枚ずつわかりやすく入れてあれば入れ替えるだけなのでそれほど苦痛ではありません。
家電の取扱説明書は一カ所にまとめて管理すると便利です。使うたびに説明書がないとわからない家電は近くに置いておく方が便利ですが、たまにしか見ない説明書は一カ所にまとめておく方が効率的です。
いざ使う時に「説明書はどこだ?」と探し回る必要がありません。ついでに保証書も一緒に保管しておくことも重要です。万一故障した場合はまず説明書を見て、修理が必要なら保証書を確認しますね。
わが家の場合、以前は説明書に穴を開けて大きなファイルで保管していましたが、欲しい説明書が探し辛かったので、掃除機の説明書、冷蔵庫の説明書といった具合に種類ごとに見出しのついたクリアファイルに入れて保管することにしました。
見やすい状態になったので探しやすくなり、買い換えた際に古い説明書との入れ替えもしやすくなりました。つまり最新の説明書だけが保管されている状態です。
子どもの学校のプリントも学年だより、クラスだより、ほけんだよりという様に1ジャンルごとにクリアポケットに入れていきます。新しいものをもらったら古いものと入れ替える、見やすくなっていればその作業は簡単ですね。
習い事関係のプリントも同様に新しい物をもらってきたら入れ替えるという仕組みができ上がってしまえば後はそれほど面倒ではなくなります。
最近はスマートフォンのアプリで学校のプリントを写真に撮って管理できるものがあり、私はそちらを愛用しています。
お知らせをもらってきたらスマホでパチリ。プリントのサイズに撮影ができるので見やすくて、撮影さえすればプリントは保管しておく必要もありません。出先で学校行事の予定を確認したい場合もスマホで簡単に確認ができるのでとても便利です。
こどものお便り整理アプリ「おたよりBOX」
http://otayori.nifty.com(外部リンク)
書類は家族にとって重要な事やプライベートな事が書かれているものが多いので、結局のところ自分で一枚一枚中身を確認していくしかありません。
私たちが望んでいなくてもダイレクトメールやチラシなど、毎日毎日書類が家にやってきて、気がつけばあっという間に溜まってしまいます。 膨大な量になる前に、増えていく書類の要不要の判断を早めにつけてしまいましょう。
【書類整理のコツ】
(1)中身を確認する
(2)必要なものは残す
(3)いらないものは処分する
(4)必要なものだけ見やすく保管する
という仕組みさえ作ってしまえば、その後は格段に管理しやすくなると思います。 そして一カ所整理して成功すれば他の書類も整理してみようというやる気が出てくること間違いなしです!
イエマガで人気のキーワード 間取り:「間取り」のもくじ >> 太陽光発電:太陽光発電のある家 >> |
キッチン:わが家のキッチンプラン >> |
土地探し:土地探しの10のコツ >> 地盤改良:調査と口コミ >> 業者選び:業者との出会い >> 構造・建材:耐震ワンポイント講座 >> |
マンガ:おうち大好き >> お役立ち:家づくりノート >> |
|||||