片づけ・収納について、もっと使いやすい仕組みを考えるため、ライフオーガーナイザー/整理収納アドバイザーの資格を取り、その後「ネコノテ 暮らしと収納研究室」を立ち上げました。この連載では、わが家の収納スペースやご依頼いただいた片付けの様子を例に、家事がスムーズになる収納づくりを考えていきたいと思っています。
「ネコノテ 暮らしと収納研究室」 暮らしの中の物と収納についてあれこれ小さなことから実践。整理収納サービスも行っています。 http://quarante11.exblog.jp/
片付けをして物の定位置が決まったら、どこに何が入ってるか分かるようにラベリングをしてみませんか?
せっかくきれいに収納をしても、どこに何があるかを忘れてしまったら、使い勝手は悪いままです。
むしろ片付けてしまったことによってどこに何があるのか分かりづらくなり、前より一層散らかってしまう残念な結果にもなりかねません。
ところで「ラベリング」って一体何のためにするのでしょう? 本当に必要ですか? という質問をよく受けます。面倒くさそうという声もよく聞きます。
でも実はラベリングすることによって片付けた場所が散らかりにくくなる、時短に繋がるなど効果は絶大!
今回はラベリングの効果について考えてみます。
ラベリングの目的は2つあります。
1つ目は誰にでも定位置がわかるようにするため。
2つ目の目的は自分が定位置を間違えないため。
どこにしまったけ?
どこに戻すんだっけ?を防ぐためです。
オフィスや学校などの大勢人が集まる場所では、ラベリングがしてあります。例えば、たくさんの書類を扱う銀行や役所や旅行会社のカウンターの奥がどうなっているかご存知でしょうか?
細かい引き出しに書類を分類して入れてあり、分かりやすく細かくラベルが貼ってあります。これは書類を誰でも必要なときにすぐに出せる状態にしておくための工夫です。
特定の人だけが物の位置を知っていると、その人が不在だとしまってある場所が分からないということになりますね。これは複数の人間が集まって暮らす家の中でも同じことが言えます。
せっかくきれいに片付けても自分にしかわからない場所に物をしまってしまったら、他の家族が見つけることができなくなってしまいます。
「お母さん、ハサミどこ?」 「○×の書類の場所がわからない」 と家族に言われて、いつでもお母さんだけが探して用意しなくてはいけなくなります。
共通してよく使う文房具や食器や雑貨などはわかりやすくラベリングしておけば、家族全員が定位置を把握することができ、自分で用意をしてくれることによってお母さんの家事の時間が短縮されますね。
ラベリングをする2つ目の目的は、使う時よりも、「しまう時に間違わない」ようにするためです。
しまうときに迷って適当な場所にしまうと、次に使う時に必ず探すことになって散らかる原因になります。
なので、自分が戻す場所に迷いそうな物にラベルを貼り、迷わずに定位置に戻すことで、片付いた状態を保つことができます。
例えば私の場合は乾物や食品ストックを入れている場所で 必ずどこに戻すか迷うものがあります。
家族が誰にでも分かるように大まかなラベリングをしてありますが、どうしても私が迷うものには更に細かくラベリングをするようにしています。
私の場合は、ふりかけ、片栗粉、スパイスです。
ふりかけは乾物?
スパイスは乾物?
片栗粉は粉物?
と迷って毎回いろんな場所に入れる結果、次に使うときに探してしまいます。
だからこの3つは戻す場所を決めてラベリングすることで、迷わず戻すようになり探し物で余計な時間を使わずにすむようになりました。
文房具もそれぞれにラベルがない頃は「ハンコがない」と探し、使った後に適当な引き出しに戻すので、次に使うときもハンコを探す繰り替えしでした。
そこで、しまう場所の曖昧な物ごとにきれいにラベルを貼ったところ、私も家族も戻す場所に迷わなくなりました。毎回同じ場所に戻ので、使う時に探す必要がありません。
宅急便が来ても「ハンコ押しておいて〜」と声をかければ 子どもにでもわかるようになったのでお手伝いをお願いすることも できるようになりました。
つまり、自分が戻す場所を迷いそうな物ごとににラベルを貼っていれば、家族も戻す場所が分かりやすくなり、その結果散らかるのを防ぐことができるのです。
ラベリングの方法はいくつかあります。
○印刷したラベルを貼る方法
『テプラ』、『ネームランド』、『ピータッチ』などラベル作成機で作成し印刷して
貼る方法。見た目をすっきりと揃えることができますが製品の購入が必要。(カートリッジなどの備品購入が必要な場合も)
○手書きで書いたラベルを貼る方法
シールに手書きしたものを貼る方法もあります。印刷したラベルよりも手軽です。
マスキングテープに手書きして貼るのもいいと思います。
付箋に書いて貼っておくというのも手軽にできる方法です。
○イラストや写真を貼る方法
小さい子どもさんの場合は分かりやいイラストや写真を貼ると認識がしやすいようです。シールなどでも良いと思います。
保育所では文字が読めない小さな子どものために、箱に入った積み木を写真に撮っておもちゃの箱に貼り付けてあったり、絵本を戻す場所を写真ではってあったりします。
これはどこに、どのように片付ければよいかをイメージしやすく、小さい子どもでも片づけが簡単にできる工夫です。
わが家では子ども部屋で細かい文房具を入れている引き出しにラベルを貼ってします。イラストではなく文字で貼っていますが、「はさみ」「えんぴつ」など本人と相談してわかりやすいようにタイトルを決めると細かい文房具の戻す位置がわかりやすくなりました。
特に子どもの場合は「片付けて!」と叱ったところで「どうやって片付ければ良いのわからない」となりがちです。どこに戻せば良いのかを分かりやすく示してあげれば「使ったものを元に戻す」ことが身についていくと思います。
(1)一目でわかりやすく!
パッと見て何を意味しているのか分かりやすいタイトルが大切です。
(2)誰に対してのラベリングかを考える
使う人が自分、家族、同僚、子供によってわかりやすさは異なります。
(3)見た目は大事じゃない!
見た目よりも分かりやすさが大事です。
この小さな手間で元に戻す際に迷わず、家族が使ったものを元に戻しやすく、家が散らかりにくい状態を保つことができるのです。
マメな人にしか無理じゃない? いえいえ、むしろ面倒くさがりの方にこそ、ぜひ試して欲しいラクしてきれいを保つ仕組みです。
片付けたけど、すぐに散らかってしまう、そんな場所から是非ラベリングを始めてみてはいかがでしょうか。
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