片づけ・収納について、もっと使いやすい仕組みを考えるため、ライフオーガーナイザー/整理収納アドバイザーの資格を取り、その後「ネコノテ 暮らしと収納研究室」を立ち上げました。この連載では、わが家の収納スペースやご依頼いただいた片付けの様子を例に、家事がスムーズになる収納づくりを考えていきたいと思っています。
「ネコノテ 暮らしと収納研究室」 暮らしの中の物と収納についてあれこれ小さなことから実践。整理収納サービスも行っています。 http://quarante11.exblog.jp/
キッチンには生鮮食品以外にもさまざまな食品があります。調味料、食品ストック、缶詰、飲料…たくさんの食品をどのように管理したらいいのかわからない、とお悩みの方が多いのではないでしょうか。
常にどのくらいの食材を管理しているのかを把握していないと、セールを目にする度に同じものを買ってしまって自宅に大量のストックがあった、なんてことになってしまいます。
また、生鮮食品と違って鮮度が分かりにくいので、余りものや、忘れられていた食品は気が付けば賞味期限切れ…結局は捨てることになり、セールの戦利品も無駄遣いという残念な結果になってしまいます。
第2回目はこの食品の収納と上手な管理方法を考えたいと思います。
みなさんは食品をどこに収納していますか? わが家のキッチンは決して広くないので、大きく分けて2つの場所で保管しています。
【収納場所】
(1)キッチンまわり…吊戸棚、コンロ・シンク下、スパイスラック
(2)少し離れたところにあるパントリー(食品庫)…奥行き・幅が約57p、天井までの高さ
今回もどのくらいの食品を保管ストックしているのかを把握するために、一度全部の食品を出してみましょう。
ポイントは吊戸棚だけ、引き出しだけ、ではなくて家にあるすべての食品を同時に出してみることです。一カ所だけを整理すると後で別の場所からも同じ物が出てきた…!なんてことになりがちで、持ち物全ての量を把握するのは難しくなります。
そして「買ったけど使わなかった」もしくは、「使い方がわからなかった」という認識や「同じものを何度も買ってしまう」という買い方の傾向を知ることもできる大事な作業です。
次に、全部出した食材を分類していきます。分け方はいくつかありますが、まずは食材の種類ごとに分類しましょう。このとき、賞味期限が切れている、虫がわいているなど残念ながら廃棄処分となるものは除けていきます。
同じものがたくさん出てきたりしませんか?
わが家の場合は、ココナッツミルクを買ってきたらまだストックがあって、全部で3個もありました…。
今度は収納する場所ごとに分類し直します。キッチン(1)に置くもの、パントリー(2)に置くものを分けました。基本的に、キッチンまわりには普段良くを使う物を、パントリーにはストック用・レトルト食品を中心に分けています。
それぞれの場所で詰め込みすぎにならず、余裕を持って入る分量になっているでしょうか?さらにどの棚、引き出しにしまうかをシミュレーションしていきます。
パントリーがなく、キッチンですべて管理をする場合は、吊戸棚、棚、引き出し(右側)、引き出し(左側)など場所を割り当てていきましょう。
大切なポイントは、
・「消費が早いもの」は一番使いやすい位置に
・「缶詰や飲料水などの重いもの」は下の位置に
・「ストックしておくもの」は見つけやすく、取り出しやすい位置に
なるように決めることです。
わが家はずっと飲料とお米のストックが納戸に押し込んであり、段ボールごとそのまま、だったのですがパントリーを整理し下段に飲料とお米のストックを並べるスペースを作りました。新たに追加されたら箱から出してここに並べます。残量がわかりやすくなって買い足すタイミングが把握できるようになりました。
最後に、アイテムごとに分類していきます。
例えばわが家のキッチンの吊戸棚はダシセット・乾物・パスタと麺類・塩と砂糖・製菓材料・スパイスと粉類・パン用の粉の7つのアイテムに分類をしています。
吊戸棚は高い位置にあるため取っ手付きのカゴを利用します。吊戸棚の中でも手が届きやすい場所、届きにくい場所るので、使用頻度に応じて置く場所を決めます。
私にとって一番使用頻度の高い(A)昆布・鰹節などの「ダシセット」は一番下の一番手前。だしを取るのに使うものだけで一つのグルーピングをしています。
次に使いやすい位置に(B)乾物 (C)パスタと麺類 (D)スパイス・粉類 (E)塩と砂糖 (F)製菓材料 (G)製パン材料という具合になっています。
また、使った後に一つでも戻す場所が曖昧な物があると、あっという間に整理された状態は崩壊してしまいます。春雨は麺類?それとも乾物? ふりかけは乾物?それともスパイス? など曖昧になりそうなものはあらかじめ自分で戻す場所を決めて置く場所を決めておきましょう。 「見つけやすく」そして「戻しやすく」するためにはラベリングが重要です。
パントリーにはレトルト食品や調味料のストックを入れています。パントリー自体は57pの奥行きがありますが、奥行き44.5cmの引き出しに収納しています。引き出しの場合、奥行きがありすぎると中に入っている物が全部見えず、結果的に無駄な食材が出てしまうことになるからです。
こちらは、(H)お菓子と非常食 (I)乾物などのストック (J)調味料ストックに分類しています。
食品をストックする量は、「自宅のスペース」と「消費のペース」のバランスがとれた適正量の見極めが重要だと思います。
わが家のストックの量を見極めるポイントはひとつだけ。今あるストックを開けた時を買い足すタイミングとしています。例えば醤油。1つ開封しても使いきるまでにはしばらく時間がかかりますよね。その間に買い足せば十分やっていけます。
ただし、飲料水や非常用食料は余裕を持ったストックが必要です。わが家では、飲料水は常に一番下の棚に1箱分をストックし、この1箱を開ける時に次を買い足すというルールにしています。
最後に、意外に片づけに困る食べかけのお菓子についてです。以前は食べきれなかったお菓子をパントリーにしまうと忘れて2度と食べない、ということを繰り返していました。子どもが大きくなってくると小分けのお菓子をもらってくることも多くなり、キッチン・カウンターの上に置いたカゴの中に入れていましたが、見た目のゴチャゴチャが気になっていました。
そこで、考えたアイデア。そのままダイニングに置いていても素敵な蓋付きのバスケットに入れてしまうというのはどうでしょう? ピクニックバスケットの中に食べかけのお菓子を全部入れてダイニングテーブルの横に置いています。
子どもがもらってきたお菓子もこの中へ。何かお菓子を探すのも子どもが自分で探しやすいです。見えないところにあると忘れてしまう、でも見えすぎると気になる、を解決してくれます。
これで、全部出した食品もスッキリと片付きました!
安売りや家族が好きなものを見つけてしまうと、つい買って増えてしまいがちな食品ですが、この状態を長く保つためにも、自分で把握しきれるだけの適量を決めましょう。
把握しきれないほどの量を持ってしまうと最終的に廃棄せざるを得なくなるのは本当に悲しいことです。わたしも、食品を捨てるのには抵抗があり、買う時の倍以上のエネルギーが必要になってしまいます。あの嫌な気持ちを味わわずに済むように、「自分が把握できるだけの適量」を心がけていきたいと思います。
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