プロに聞く！間取りの要望ベスト３-大きいリビングがほしい！

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大きなリビングの間取りに人気が集中する秘密…。それは家族の過ごし方にあるようです。
それぞれの部屋があるのにリビングで勉強する子供たち、仕事の書類を広げてしまうお父さん、料理をしながら趣味の作業をするお母さん。一人で部屋に閉じこもるより、人やテレビの声が聞こえる方が心地いいと感じる方が多いようです。

そうなると、書棚とリビングセットを一式置くといっぱいになってしまうリビングでは物足りず、もっと広いリビングが欲しくなるようです。

戸建てはリビングで何をするかを十分にお聞きして、必要なサイズをじっくり考えてスペースを決めていきます。マンションの場合は、ほとんど使っていない和室をリビングにして使いたいと希望される方が多くいらっしゃいます。

ご紹介するお宅（右図）では、お子さんたちがほとんど自室で勉強せずにリビングですること、ご主人がお仕事柄よく本を読まれるのでそのスペースが必要ということ、また奥様も趣味をお持ちで、書き物をするスペースが必要ということ。この３つのご要望をすべて叶えるように間取りレイアウトを考えました。

写真上：広いリビングの中に目的別コーナーをつくるため、造作家具の仕切りを用いています。お客様とソファで過ごす時にはスタディーコーナーは見えないようになっています。

写真下：コーナーごとの区切りがハッキリできていると、雑然としたり、ものであふれたりということがなくなります。

写真上：開放感あるキッチンで、お子さんたちが勉強している姿が見えるようになっています。動線をゆったりと取り、家族が全員で出入りしてもぶつかりません。また、キッチンの床材は他と同じトーンの色で防水仕様のものを使っています。

写真下：くつろぎコーナーとスタディーコーナーを間仕切る棚。手前のデスクは奥様が家事用に使います。このデスクの背後には2人のお子さんの勉強デスクが置いてあります。右側のキッチンカウンターの下にも、読書家のご主人のご要望で棚をつくりました。

広いリビングの間取りに人気が集まるのは、「家族がリビングに集まるから」という理由のほかに「人を招きたいから」という理由もあるようです。お友達や趣味の集まりに自宅を使う実例についても伺いました。

結婚した子供さんがご家族を連れて遊びに来る、人を招いて趣味を一緒に楽しみたいなど、子供さんの独立やライフスタイルの変化がきっかけで来客が増えて、リビングを広げたくなるケースですね。
この場合、来客時に手狭に感じるのを解決するため、天井いっぱいまで使った壁面収納を使用するなど、リビングをできるだけ広々とスッキリさせるプランが喜ばれます。

上では和室をつぶしてリビングを広くするケースをご紹介しましたが、もうひとつ、奥様がお華をされるために和室を残したまま、普段はリビングの一部として使えるように考えた間取りプランもありました（写真右）。

「来客時」「趣味の時間」「家族のくつろぎの時間」。いつでも快適なリビングにするには広めのスペースが必要です。間取りを決める上で大切な要素だと思います。

写真右上・下：シンプルで無駄のないスペースになるよう工夫したプラン。リビングの中に能舞台をイメージした和室。アールの落とし掛けがポイントになっています。壁は暖かい印象になるよう2色の珪藻土を使っています。