植栽プラン～イングリッシュガーデンをめざす！-イエマガ

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イングリッシュガーデンの植栽プランを立てるときのポイントは、

・宿根草（多年草）を中心とする

・全体のバランスを考えて植物を選ぶ

・蔓性、匍匐性など形態の違うものを多用する

・冬でも緑が残るプランを考える

・質感・色目の違う葉でグラデーションをつくる

・自生植物のように自然な配置と植え方をする

※イギリスの庭と言えば「バラ」。最も手がかかり、立派に花を咲かせるまでに何年もかかります。蔓性のバラなどは庭の主役にぴったりです。ぜひ育てやすい品種から挑戦してください。

蔓状に成長するもの（写真上）や、匍匐性で成長するもの（写真下）をうまく組み合わせましょう。

上手に隣同士の草花が馴染んだ雰囲気を出すためには、ハーブが役立ちます。イギリスの自然の環境の中で自生して成長を続けてきたハーブは強く、根付きやすい植物です。

可憐さ、葉の形態の多種多様性が自然な立体感を出し、隣の草花をひきたてる名脇役となってくれます。それにハーブの最大の魅力の香りの効果も楽しめます。

ただ、根付きやすく成長速度も速いため、植物の間隔について注意が必要です。多年草の場合、冬に枯れた（枯れないものもあります）後、地面で根は成長を続け、次の年にはより大きくなって地上で広がるので、切り戻し、株分けなどが必要です。

万人に愛される容姿と香りのラベンダー。いろいろな種類があるので、ラベンダーだけでも紫のグラデーションが描けます。

見た目もかわいらしく、いろいろな種類の香りを楽しめるハーブの代表選手ミント。育てやすく、植栽プランで活躍してくれそうな素材ですが、このミントはかなりの成長力で、土の中でぐんぐん根を伸ばしていきます。そのために、まわりの草花の根に栄養が回らず、気付くとミントだらけ……。しかも手入れしないのに枯れない……。

ミントは魅力的なハーブですが、後々の手間を考えると、庭に馴染む鉢植えで飾るのが一番簡単な楽しみ方でしょう。

さて、最後はイングリッシュ風な植栽プランを立てたいけれど、手入れにかける時間に自信がない方へご提案。

まずは、植栽に低木を用いると草花より手入れの時間が短縮できます。手入れにかけられる時間を考えて、草花と低木の量を調節しましょう。

また低木の人気が昨今定着し、たくさんの種類が販売されています。葉の色・形・枝振り・高さなどで立体的に全体のカラープランを立てて、表情豊かな庭をつくりましょう。

緑のグラデーションがきれいなガーデン。「白と緑」はイギリスでも人気のカラーです。

カラープランが重要なイングリッシュガーデン。花よりも先に、植栽の葉の色合いを活かした計画が重要だと考えられています。そして、ここ数年人気急上昇なのが斑入り植物。白い斑、黄色の斑、薄緑の斑などさまざまな色がでるように品種改良が盛んです。

なかでもイギリスの庭で良く見かける「ギボウシ」は東アジア生まれの品種。昔から日本各地で自生している植物で、お金をだして手に入れるほどの植物ではありませんでした。しかし、イギリスでは愛好会ができるほどの人気で、さまざまな品種が次々と開発されています。イギリスの庭の写真等を見ていると、手前の方にギボウシの姿があちらこちらに。あっという間に、定番の植物となり、現在では品種改良されたギボウシが日本に逆輸入されて販売されています。

このように、斑入りの植物を使ってカラースキームを考えることは、イングリッシュガーデンには役立つテクニックです。どんどん増えてくるこれらの草花を利用してカラーバリエーションを楽しみましょう！