|
この「5つの空間スケッチ」は、住まいの中の5つの空間を、住まい創りコーディネーターとして活躍中の近藤裕人さんの手描きスケッチをまじえながら語っていこうという企画です。第1回は「玄関」ということで、どうぞよろしくお願いいたします。 |
|
よろしくお願いします。 |
|
キッチンやリビング、寝室などは私たち素人でもなんとなくイメージを持ちやすいと思うんですが、玄関や階段やバルコニーなどは難しいですよね。 |
|
そうですね。玄関っていうのは、結界というか、外と内との間だよというのがひとつはあるんですけれども、もっと平たくいうと、家に帰ってきて玄関に入ってきたときに、気分がいいかどうかなんですよね。その要素って何だと思います? |
|
気分がいい要素? うーん……なんでしょう。迎えられてる、という感じかな。 |
|
はい、そうですね。よそのお宅にお伺いしたときもそうなんですよね。玄関に入ったとき「なんか冷たいな」と思ってしまったら、そのあとなんとなく気分が冷めてしまうことってありますよね。
そういう「おもてなし」といったところが、まず大事だと思うんです。「ここはすごくウェルカムの気持ちが出ている家だな」「こんなふうに迎えてもらったら気持ちいいな」と感じたら、その家の玄関を真似てみるといいですよ。
逆に迎える側としては、奥さんにしても子供さんにしても、出迎えにいきやすい動線を考えるのがいいでしょうね。 |
|
ご家族によっても、いろいろ変わってくるのかなと思うんですけども。 |
|
違ってくるでしょうね。 |
|
お客さんというか、家族以外の人を迎える場合もありますよね。 |
|
ご近所の方がしょっちゅう遊びに来る家とか。 |
|
1階のリビングを、ご近所に解放されている方もいらっしゃいます。 |
|
そういう家は、どんどん中に入っていただくという考え方なんでしょうね。逆に、中を見られたくないという方もいらっしゃいますよね。
うちなんかだとマンションなので、玄関に入ったら引き戸も何もなくて、すぐ廊下なんです。昔の家だと、衝立なんかで中が見えないようにしてあったりして……ああいうのもかっこいいな、と思ったりするんですけども。 |
|
玄関先にアルコーブが付いているようなマンションもありますけどね。 |
|
あと、玄関の正面は飾り棚になっていて、左側か右側にリビングがあるというような間取りも、工夫なのかなと。 |
|
|