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やっこ さん
30代の主婦であり、エンジニアとして働く会社員でもある。2014年に、1階にご主人の両親、2階にやっこさんご家族(ご主人+男児2人)が暮らす二世帯住宅を建てる。
家づくりの完成までの記録にとどまらず、完成後には図面では解らなかった使い勝手・デザインへの感想、また使いやすくするための細やかな工夫等の情報を公開し、新築を検討中の人たちに人気のブロガーさんです。
前回書いたように、ハウスメーカーの提案してくれたプランに不満と疑問を抱えつつも、結局そのまま流されるようにハウスメーカーに依頼することになったわが家の外構。
とは言え、最低限の外構プランでも全てをハウスメーカーに依頼するとかなり金額が高くなりますので、以下のように段階的に外構を完成させていくことで費用削減を図ろうと考えました。
(1)外構の大枠と、暮らし始める時点で完成していないと不便なカ所はハウスメーカーに依頼
具体的には、敷地を囲うフェンス、駐車スペース、玄関までのアプローチ、郵便ポストなどなどですね。毎日の家への出入りにおいて利用するところは、建物の引渡しと同時に完成させてほしいと考えていました(プランに不満を抱きつつもハウスメーカーに依頼する大きな理由でもありました)。
(2)設備としては欲しいけれど後からでも構わないものは、別の外構業者を探して依頼
こちらは、カーポート、ウッドデッキが該当します。入居と同時でなくても良かったというのもありますし、特にカーポートは、ハウスメーカーで依頼して新築時に設置するとなると、かなり強度が高いもの(=価格が高いもの)しか採用できないという制約があるとのことで、ハウスメーカーの担当者からも別業者での設置を進められたという経緯があったりします。
(3)植栽は自分たちで実施
節約のために、庭のグランドカバーやシンボルツリー、庭の花壇などは、自分たちで試行錯誤しつつ進めていこうと目論んでいました(とは言え、庭いじりが好きなわけでもない完全な素人。ここは若干の不安要素ではありました)。
ということで、とりあえずは暮らすのに不便がないようにだけ整えて、その後はゆっくり外構を完成させていこう!と考えていた私たちが入居した時点での外構がこちら。
な、なんとハウスメーカーに依頼した部分さえ未完成。「え?人が住んでるの?」状態の外構で建物引渡しとなりました。
ちょうど当時は増税のタイミングで世の中全体が新築工事ラッシュだったこともあり、ハウスメーカー側でも施工業者を確保できず、外構に関しては建物引渡し後の工事ということになってしまったのでした…。
まぁ事情は分かりますし遅れるのはしょうがないのですが、だったら残念なプランのままハウスメーカーに依頼しなくても良かったんじゃ?と残念な気持ちがさらに上乗せされたことは否めません。
そんなこんなで(途中施工ミスでやり直しもあったりして)、ハウスメーカーに依頼した基本部分が完成したのは、入居してから2カ月以上経過してから。
駐車スペースのコンクリート、玄関までのアプローチなど、基本的な部分がやっと完成しました。
ここから、外構計画の2ステップ目であるカーポートやウッドデッキを依頼する外構業者を探しながら、同時進行で3ステップ目の1つ、庭のグランドカバーの整備を始めました。
できるだけ手間はかけたくないので…管理が大変そうなイメージが強い芝生は避けて、「クラピア」というグランドカバーを選びました。クラピアはイワダレソウの改良品種で、生育が早く丈夫で管理が比較的楽とされている植物です。
しばらくは毎日ホースで水を撒いて広がるのを待ちつつ、外構業者探しの方はインターネットで探した近隣の業者2社に見積もりを依頼してみました。
外構をゼロからつくるわけではなく、カーポートとウッドデッキの設置というシンプルな工事だったこともあり、2社の見積もり価格はほぼ同じだったのですが、以下の2点が依頼先の決め手となりました。
●樹脂製ウッドデッキでの提案だったこと
依頼を決めた業者は樹脂製ウッドデッキ、もう1社はイタウバという天然木ウッドデッキの提案でした。
おそらく天然木のウッドデッキの方が質感や雰囲気も良く、こだわりのある方は天然木を選ぶことが多いのではと思いますが、耐久性や経年での変色が気になったことと、メンテナンスに労力を割きたくないという思いが大きかったことから、わが家では樹脂製ウッドデッキに軍配が上がりました。
●ハウスメーカーの外構プランに物言いたげだったこと
見積もりのための現地調査の際に、その時点で工事完了している外構やハウスメーカーで作成した外構プランを2社とも目にしたのですが、依頼を決めた業者の方は「ここはこうしたほうが…」と言いたいポイントがたくさんありそうでした(遠慮してあまり多くは語りませんでしたが)。
逆にもう1社は驚くほど淡々とした姿勢で、いいことも悪いことも言わず、要望を聞いて粛々とプランをつくってくれる感じでした。
もう大枠は完成しておりどうしようもない段階だったので、指摘されると心がザワザワしてしまう部分は確かにあったのですが、でももし将来外構に手を入れることがあった場合、この業者であればいろんなことを考慮した提案をしてくれるのではないかという期待感を抱いたのも事実で。そんな将来のことも考えて一過言ありそうな業者を選んだわけです。
となんとなく継続的な付き合いも考えて業者を決めはしましたが、工事自体はシンプルなものだったので、2台分のカーポートもウッドデッキもあっさり完成。
そしてオマケとして、端数分の金額でウッドデッキ脇に小さな花壇をつくってシマトネリコを植樹してくれました。わが家の小さなシンボルツリーです。これがあるだけでだいぶ玄関回りの雰囲気が変わって、嬉しいオマケとなりました。
ほぼ個人でやっているような小さな業者でしたが、その分柔軟性が高く、外構全体を最初からここにお願いしても良かったねと思えるとても満足のいく対応でした。
ということで、一応外構全体が完成はしましたが…
やっぱり全体として見ると、本当にただ必要なものを並べただけというか、こだわり度ゼロのあっさりした外構ですよね。フェンスや手すりなんかも価格重視のセレクトだし、スロープもただのコンクリートだし、格安感が満載で、そしてなによりセンスがない…。
家本体のほうは、外壁のタイルをグレードアップしてそれなりに外観にこだわったのですが、この外構の格安感がそのこだわりを台無しにしてしまっている気がして、本当にガッカリなのです。こうして全体を眺めてみて、家全体の外観は外構とセットになって初めて完成するものなんだなと痛感しました。
でも、それは図面の段階でも分かっていたことなので、だからこそ計画時に一度立ち止まらなかったことが悔やまれてならない私なのでした。
ちなみに、グランドカバー(クラピア)の生長具合とその他の植栽はというと。
植えてから3カ月後。
1年後。
と、ゆっくりした歩みでクラピアは広がっていき、3年後にはこの状態となりました。
庭のならしも不完全でデコボコしていますし、土壌も最適化していないために広がり方もムラがあって、綺麗とは言いがたい状態ではありますが…(素人仕事の限界ですね)。でもコストは初期のクラピア苗の購入代のみ、手入れは植えた当初の水やりと年1〜2回の刈り込みのみなので、コスト面・管理面ではとりあえず良いセレクトだったのではないかと思っています。
そして、植栽は、庭部分にも木を植えたり、花壇をつくって花を育てたり…しているように見えますが、こちらは義母にお任せ状態。私も夫もやっぱり庭いじりには興味が向かず、結局グランドカバー以外はほぼ何も取り組みませんでした。義母がいなかったら荒れ放題な庭になっていたであろうと思われます。
やっぱり家を建てたからといって人の気質がそうそう変わるものでもないので、「庭いじりは好きじゃないし、自分の代わりにやる人もいない」という状況であればいっそのこと土部分はなくしてしまうというのもひとつの手ですよね。
と、外構が完成するまでの過程と、完成後の全体像について書いてみましたが、次回はもう少し細かな「ここが不便…」という点について書いてみたいと思います!
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