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やっこ さん
30代の主婦であり、エンジニアとして働く会社員でもある。2014年に、1階にご主人の両親、2階にやっこさんご家族(ご主人+男児2人)が暮らす二世帯住宅を建てる。
家づくりの完成までの記録にとどまらず、完成後には図面では解らなかった使い勝手・デザインへの感想、また使いやすくするための細やかな工夫等の情報を公開し、新築を検討中の人たちに人気のブロガーさんです。
前回のキッチン設備への要望を踏まえまして、今回は完成後のキッチン設備を見ていきたいと思います。
前回書いたようにキッチンにおいて最優先だった要望は、 「リビングダイニング空間やフロア全体の雰囲気に自然になじむような家具に近いキッチン」という「全体的な見た目」に関するものでした。この観点で各メーカーのキッチンを比較した結果、パナソニックの「リビングステーションSクラス」というシリーズを採用することに(現在は廃番で、後継は「ラクシーナ」というシリーズになっているようです)。
直線的で家具のようなデザインが好みだったことに加え、扉材のラインナップにリアルな木目調のものが豊富にあり、それが思い描いていたイメージにピッタリであったことが決め手となりました。
ということで、わが家に設置されたキッチンはこちら。
ごくごくシ普通のシステムキッチンですが、最大のポイントは、この扉材。
扉材には、マットな質感のウォールナット木目調のものを採用しました。これ、扉材のラインナップの中で最もグレードが高く…。この扉材を採用したことで結構な増額となってしまったのですが、でも「本当にこれを選んで良かった!」と繰り返し感じたほど見た目においては大満足の選択となりました。
フローリングや家具と一緒に目に入るダイニング側からの眺めも好みすぎて、入居後しばらくは見るたびに嬉しくなったものです。
ということで、最優先だった「全体的な見た目」においては、かなり満足!という結果となったキッチン本体。一方、個々の設備類も扉材の増額のあおりを受けて、全体的にやや減額仕様となったものの、最初から現実的なラインで要望をリストアップしていたこともあり、ほぼすべての要望を実現できました。
なので要望から見れば「理想どおり」ですし、使い勝手も概ね悪くないキッチンなのですが…。ただ、やっぱり設備というのは日々使ってみないと分からない部分も多く、しばらく使ってから「これは採用して良かった〜!!」と満足に感じたものもあれば、「うーん。これはイマイチだった…」と残念に感じたものもあったりします。
その中でもとりわけ<満足度が大きかった設備>と<ガッカリ度が大きかった設備>をピックアップしてみたいと思います。
まず、満足度が大きかった設備。一つ目はシンクです。 シンクは少しグレードアップして、カウンターを四角くくり抜いたような形状のタイプを採用しました。
カウンターからシンク、そして排水口まで隙間がないため掃除がしやすいということに加えて、スクエアなデザインが醸し出すシャープな雰囲気が好みで、機能性も見た目もとーっても気に入っているシンクです。
何より「見た目がお気に入り」ゆえにシンク前での作業も気分が上がりますし、それがキレイに保とうというモチベーションUPにもつながっています(毎日ピカピカに洗い上げてます!)。
日々何度もシンクの前に立って作業するので、この「見た目」による効果はなかなかあなどれず、増額となっても選んで良かった設備の筆頭です。
そしてもう一つは、手元を隠すカウンターの立ち上がり部分。
カウンター奥には約30センチの立ち上がりを設けています。この立ち上がり部分の壁面にはLED照明、ふきん掛け、フック、コンセントが標準装備となっていたのですが、これがどれもとっても便利なのです。旧居ではふきんの定位置確保に苦労していましたし、LED照明は夕暮れや夜中など照明を煌々と点けるほどでもないときに程よい明るさで予想以上に大役立ち。
それに加えて、この立ち上がりがあることで、対面するダイニング側への水ハネや油ハネを気にしなくて良いというメリットもありました。特に、コンロ前に壁を設けずオープンとしたため、ダイニング側への油ハネが少し心配だったのですが、立ち上がりというワンクッションがあるおかげで全く気になりませんでした。
フルフラットでオープンなキッチンにも憧れはありましたが、壁面を有効活用できることやダイニング側とゆるく空間を仕切れることなど、立ち上がりを設けたことはわが家にとっては使い勝手の面で大正解でした。
逆に、ガッカリ度が大きかった設備はと言いますと。一つ目は水栓。
当初要望どおりの浄水器一体型の水栓で、手元ボタンで原水・浄水を切り替えられるようになっています。浄水設備はどうしても欲しい設備の一つでした。ただ、普通の水栓とは別に浄水専用の水栓を設置するのはスペースの点から避けたかったため、原水・浄水一体型の水栓が唯一の選択肢だったわけです。
でも、これが設置されてみたら思っていた以上に大きくてゴツイ形状でして…(カタログでサイズは見ていましたが、実物は予想以上の大きさでした)。しかもシャワーヘッドを引き出すとこのゴツイ水栓が根元からゴソッと引き出されてくるので、小回りが利かず使いにくくて・・・。
という見た目も使い勝手もプチストレスを感じる水栓。当時は選択肢がこれしかなくやむを得なかったのですが、いつか水栓だけ別メーカーのものに取り替えられないかと秘かに企んでいたりします。
そしてもう一つはIHクッキングヒーター。
標準的なプランだとヒーターは2口IH+ラジエントだと思いますが、ここはわが家では減額ポイントとなりまして、2口IHのみという最低限の機能のものを採用しました。
ヒーターの数自体は特に不足していませんが、残念だったのはカウンターからIHクッキングヒーターまでの段差がかなり大きいこと。この段差、約13ミリあります。この大きな段差で地味に掃除がしづらくなっているのと、やっぱり見た目もスッキリしないというかモッサリ感が否めず…。
目に入るたびにちょっと残念な気持ちになるのです。IHクッキングヒーターのグレードを上げるに従ってこの段差は小さくなっていくのですが、お値段もびっくりするくらい上がっていきます(わが家が選んだものと最上位グレードのものは倍以上の価格差です)。
それもあって、検討時は段差の大小には目をつぶってしまったのですが、でもこんな残念な気持ちになるのであればグレードを上げておいても良かったかもなぁ…と後悔ポイントの一つになってしまいました。
というわけで、全体的には概ね満足ですが、個々の設備を見ると満足とガッカリが入り乱れるわが家のキッチン。上記のように満足や残念に感じる理由を突き詰めてみると、私にとっては「見た目がスッキリしているかどうか」「掃除がしやすいかどうか」という点が大事だったんだなということが良く分かります。
その「自分が重視するポイント」が検討時にはっきりと意識できていれば、「コストをかけてでもグレードを上げるべきカ所」と「割り切って節約すべきカ所」の取捨選択がもっと上手くできたかもなぁなんて思ったりします。
とは言え、大抵の設備で「見た目のスッキリ感」や「掃除のしやすさ」はグレードとリンクしているので、それを追い求めると増額一辺倒になっちゃうんですけどね…。キッチンに限りませんが、コストと優先順位の兼ね合いは難しいものですね。 以上、キッチン設備の現実編でした!
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