当店の北端にあった庭を2018年にRose Gardenに改造し、2年目になる今年の5月にはたくさんのバラが咲き乱れ、楽しませてくれました（第85回成長記録Vol．7を参照）。

ご来店のお客様もバラを鑑賞されるだけでなく、購入目的でも多数ご来店いただきRose Gardenをつくって本当に良かったと思う春でした。

昨年までは、他の草花の売り場にバラの苗木コーナーを設けて販売しておりましたが、手狭になってきたこともあり、バラの苗木専用の売り場があるといいなー、と昨年の秋ごろから考えていました。

年が明け、今年の３月あたりからセンムが１人でコツコツと売り場づくりを始め、横木の取り付けなど１人では無理なカ所だけ、私「助っ人店長」が呼ばれて参上するというスタイルで程なく完成！（その様子は最後に）

苗木を並べる棚は腰の高さで段は付けず、ぐるっとコの字型に棚板を巡らせたような売り場です。そのスタイルから新設、ばらの苗木売り場は【ローズカウンター】と命名。

【ローズカウンター】は、ばら専用の売り場ですし、店の入り口すぐのゾーンということもあってシーズンにはクライミングのバラで満開の売り場にしたいと思い、背面にあたるフェンスに沿いに今年３月下旬、６株のツルバラを植えました。

今回はその新設売り場【ローズカウンター】のツルバラの品種とその特徴をご紹介していきたいと思います。

ローズカウンターの背面フェンスで店の入り口に一番近く、最もよく見えるポジションを勝ち取ったのが【レオナルドダヴィンチ】です。深みのあるローズピンクの花びらで、クラシカルなロゼット＆カップ咲きの花形です。

躍動感のあるエレガントな印象を感じ、一度見たら忘れられない美しいツルばらです。耐病性に優れ、枝も誘引しやすく扱いやすい品種です。コンテナ・フェンス・トレリスなどに最適。
《大輪：四季咲き：微香》

その隣、（入り口から奥に向かって植栽した順にご紹介していきます）【デンティ・ベス】はツルばらではなく、ハイブリッド・ティ（四季咲き大輪種）です。

ウェーブのかかる花弁に赤紫の雄しべが美しい一重咲きの大輪花です。上品な花色は交配親のオフェリア譲りで、クレマチスにも似た優美な花容は、ハイブリッド・ティのひと重品種の中でも屈指と言われてます。

細枝性で半直立のスリムな樹形となりますが、枝立ちは丈夫で育てやすい品種です。ステム（花枝）は長く、葉は控えめな浅緑で光沢を もち、スパイシーな香りも魅力 で人気の高い名花です。花名の『優美なベス』とは作出者の恋人の名 。
《大輪：四季咲き：香る》

咲き始めはアプリコット、のちにピンクがかってくる花色の豪華さと温かさ、そして優しさいっぱいのツルバラです。ゆったり波打つ花びらがとても可愛らしい。

春から夏ごろまでよく花を咲かせ、痩せ地、乾燥地でもよく育ちます。 ポール仕立てや壁面などに効果的。
《大輪：返り咲き：微香》

かわいらしく、清楚な雰囲気を漂わせるシュラブ系のツルバラです。小輪の一重の花が大きな房になって咲き、一年を通して繰り返し咲き続けます。

多少の日陰になる場所でも花は咲きやすく、扱いやすい品種です。枝は細めながら、元気よく伸び育ちます。満開時の景観は大変見事。アーチや窓辺、壁面に適しています。
《小輪：四季咲き：微香》

名前の通り、従来にないシックなレンガ色の花色が素晴らしいバラで、剣弁高芯咲き（剣のように先のとがった花弁）の美しく整った花形で、花弁もしっかりしています。

大輪系のツルバラで春、一番花の咲き方はとても力強く、ツルバラの代名詞的な存在です。二番花からは返り咲きとなり、香りもありレンガ色の花と葉の緑のバランスが美しく魅力的。
《大輪：返り咲き：香る》

やわらかに波打つ優雅な花びらはキャメル色のシックな花色が魅力的で、小ぶりの花は軽やかなフリルの花弁をすぐに平開きさせてしまいますが、この状態が紫色の花芯とマッチし、アンティークな雰囲気が人気を呼んだバラです。

細枝ながら強健に育つ。高温にはやや弱い。ハイブリッド・ティローズ。
《中輪：四季咲き：微香》

新設の構造物に誘引するバラの品種選びはとても楽しいものでした。北側の【ローズガーデン】のバラと品種が被るのは避けたかったですし、訪れるお客様にもいろんなご提案ができたらと思い、花色・花形・花の大きさなどバラエティ豊かでありながら、それぞれ隣り合うバラも、カウンター全体の色彩もが調和するようにと考えました。

６株のバラが咲き揃うのは来春だと思いますが、秋バラも少し期待できそうです。 【ローズガーデン】同様、【ローズカウンター】の今後もレポートしていきますので楽しみにしていてください。