日本では、スクラップ＆ビルドを繰り替えし、家の寿命は非常に短いですが、ヨーロッパでは親から家を受継ぎ、補修を繰り返しながらより良い環境をつくる風潮があります。そういったところでも自然素材の漆喰は理にかなった素材です。

小さなヒビ割れやクラックは同じ素材である漆喰を重ね塗りするだけで補修が可能です。補修直後は多少目立ちますが、次第に馴染み目立たなくなってきます。

天然成分100％の漆喰をそのままに、ローラーで塗れる塗料タイプの漆喰がありますので、汚れが全体的に目立ってきたとき、ＤＩＹなどで下地のアクが出てきてしまったときは、カルクウォールの上から直接ローラーで塗装して頂くだけで、まっ白な漆喰壁が蘇ります。

小さなお子様がいるご家庭や、特にアレルギーにお悩みの方はもちろん、近年ではナチュラルインテリアの流行からアンティーク雑貨や小物、植物が映えるナチュラルな壁としてのニーズが高くなっています。

壁紙にはない素材感やコテ跡のテクスチャーによって様々な印象を与えることができるのも左官材特有の雰囲気だと思います。コテ跡を残さずフラットな仕上げは落ち着いた上質さを演出し、コテ跡をラフに残したテクスチャーは間接照明を当てると光の陰影がやわらかな雰囲気を演出してくれます。

フラットに仕上げた曲線が美しいニッチ。

その他、櫛引きブラシ仕上げなどお部屋にあった様々な表現やテクスチャーを楽しめます。

また、日本の漆喰は粉末状のものが多いですが、スイス漆喰はクリーム状です。日本の漆喰は作業現場で水を加え、場合によっては麻スサを加えて調合する必要がありますが、カルクウォールは水を含んで既に調合されていますので、そのまま攪拌機で混ぜていただくだけで施工ができるのでＤＩＹにも適していると思います。

次回はドイツの自然素材でできた塗料をご紹介します。

外観・室内の施工例を掲載中。　

心地よく快適な暮らしを育むための素材を真剣に考え自然環境にもひとにも安全な「世界基準のエコロジー建材」を
ドイツ・スイスからご提案します。