堂 剛(どう つよし)
東京生まれ。イタリア・フィレンツェ在住。2004年にイタリア中部小都市オルヴィエートに移住、その後フィレンツェに移る。
webデザイン、ライター、翻訳、コーディネーター等の仕事に従事しながら、イタリアのレストランやホテル、生活の情報を日本へ伝えるウェブサイトを運営。
イタリア情報サイト「アーモイタリア」
自ら足を運んで取材したレポートがたくさん掲載されています。
http://www.amoitalia.com/
イタリア生活日記
http://blog.belgiappone.com/
フィレンツェで生活していると、古いものに良く出会います。600年も前から変わらない町並みはもちろん、家具やインテリア、アンティークのアクセサリ、年代物の食器にヴィンテージ・ワインなど、目にするものすべてに歴史が刻まれているように感じます。
日本と違いヨーロッパは地震や津波、台風などの災害が少なく、湿度も低いため、建造物などは半世紀以上のものが多く残ります。教会を中心とした街づくりは自ずと統一感が生まれ現在まで残ってきたのです。
ヨーロッパの中でも、とりわけイタリア人は古いものを「価値あるもの」と評価して守ってきました。
僕が住むフィレンツェの経済は中世の遺産である観光資源と伝統工芸で成り立っているため、誰もがその大切さを身にしみて感じています。
歴史あるものに囲まれて生活していると、自然と細かなキズや使い込まれた丸みなどに「美しさ」を見出すようになりました。
古都フィレンツェを歩くとアンティークショップが多いことに気づくでしょう。家具の修復工房もたくさん残っており、年代物のインテリアが今もイタリア人の生活に密着していることが分かります。
イタリア人は「世界で一番、古いものを捨てられない民族」と言われるほど、骨董品を大切にするそうです。
最近、イタリアの住宅ではアンティーク家具やヴィンテージ・インテリアを取り入れたデザインが流行しています。築500年のアパートの内装をリフォームして、キッチンやバス・トイレは使いやすい最新のものを導入、家具は骨董市などで見つけたアンティークで統一します。
アンティーク家具を入れることで無機質な新しい部屋が、使い込まれた温もりのある空間に変わるのです。
インテリアが好きな人はイタリアに来たらぜひ骨董市を覗いてみてください。イタリア各地では毎週のようにアンティーク市や骨董市が開催されていて、そこにはイタリアのみならずヨーロッパ各国の家具や小物、食器やキチッチン用品、絵画、洋服まで、ありとあらゆるものが売られています。
日本でイタリアン・レストランをオープンする予定の人が、骨董市で額縁や照明、イタリアの古地図などをたくさん買って行かれたこともりました。
このフィレンツェでも毎月第2日曜日と最終日曜日に、異なる広場で骨董市が開催されます。
目的なく見て回るだけでも、イタリア人の生活や歴史さらには家族像も見えてきてなかなか楽しいです。
例えば錠前の専門店では、100年も前の錆びついたタンブラー錠が山積みで売っていたり、建材店では古いヴィラから出てきた年代物のタイルが投げ売りされていたり、古書店では誰が買うのかと不思議に思うような「使用された絵葉書」というのも置いてあります。
我が家ではアンティークの靴箱と食器棚、骨董市で買ったワインラックやコーヒーカップなどを使っていますが、家に使い古されたものが1つでもあると、不思議と心休まるものですよ。値段はどれもとても安いです。
お土産としてイタリア人が大切に使い込んだ骨董を買って帰るのも楽しいですね。
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