堂 剛(どう つよし)
東京生まれ。イタリア・フィレンツェ在住。2004年にイタリア中部小都市オルヴィエートに移住、その後フィレンツェに移る。
webデザイン、ライター、翻訳、コーディネーター等の仕事に従事しながら、イタリアのレストランやホテル、生活の情報を日本へ伝えるウェブサイトを運営。
イタリア情報サイト「アーモイタリア」
自ら足を運んで取材したレポートがたくさん掲載されています。
http://www.amoitalia.com/
イタリア生活日記
http://blog.belgiappone.com/
もうすぐクリスマスですね。すこし気が早いですが、クリスマス時期にイタリアへ旅行する人は特別イベントなども良くチェックしましょう。
何と言ってもカトリックの国イタリアでは、クリスマス時期が一年でもっとも華やかに盛り上がるシーズン、12月に入ると町じゅうが美しいイルミネーションで彩られ、お店のショーウィンドウも赤と緑に模様替えされます。
町の広場ではクリスマス・マーケットが開かれ、プレゼントを買う人たちで溢れかえるのもこの季節ならでは。クラッシックのミニコンサートなども開催され、一年でもっとも心躍るときを迎えます。
イタリア語でクリスマスを意味する「ナターレ」はラテン語の「誕生」を語源としていて、まさに「キリスト生誕」の大切な一日、この日ばかりは遠く離れた家族や親戚が一同に集まります。
普段敬虔でない若者も家族とともに教会のミサに行き、朝から時間をかけて作られたマンマの手料理を楽しんで、最後に家族全員でプレゼント交換をするのです。
クリスマスプレゼントは映画でよく見る場面のように、ツリーの下に置かれ、子どもたちは食事中からソワソワしっぱなし。でもこのクリスマスツリー、実はイタリアでは近年になって一般化した文化です。
特に中部から南部イタリアではツリーよりも「プレゼピオ」がポピュラーでした。いったいイタリア伝統のプレゼピオとは何でしょう?
プレゼピオ(Presepio)とはキリストの降誕をストーリーにしたジオラマ模型のこと。カトリックの国イタリアでは北欧のツリーではなく、伝統的にこのプレゼピオを飾る習慣があります。教会で必ず用意されるプレゼピオは、市民に聖書を理解させるのに役立ったとも言われています。
厩内のカゴには生まれたばかりの赤ちゃんキリスト、その横にはマリア様と喜ぶ天使たち、それを取り囲む羊や馬など、いわゆるフィギュアが聖書の大切なシーンを物語っています。
巨大なものだと街全体を再現していて、当時の生活風景を楽しく見入ってしまいます。南イタリアでは今でも家庭でプレゼピオを飾る風習が残っているんですよ。
プレゼピオの最大の見どころはもちろん、イエス様の誕生のシーンです。馬小屋には藁のベッドが置かれてますが、12月24日まではそのベッドは空っぽ。25日0時ちょうどに赤ちゃんの人形が寝かされます。可愛い演出ですよね。
教会ごとに飾られるプレゼピオはその美しさと精巧さを競うのでどれもとても立派です。100体を超える人形が電動で動く力作もあって、ストーリーをあまり知らない人でも十分に楽しめます。
もっとも注目されるのは、カトリックの総本山、ローマのヴァチカンにあるプレゼピオでしょう。11月過ぎからサンピエトロ広場で準備が始められ、クリスマス前にはまるで本物のような大きさの「小屋」が完成します。ローマに行かれる方は必見ですよ。夜はライトアップされてムードも一層高まります。
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