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黒ア友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
今回は、クロスオーバー特別編です!連載『家づくりの理想と現実』の執筆者のやっこさんのリアルな外構のお悩み、お答えしていただくことになりました。詳しい内容はこちら「外構の反省点【デザイン編】」(イエマガ編集部)
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やっこさんのお家は、二世帯でお住まいのスタイリッシュで立派な邸宅。敷地も広いですね。紆余曲折あって【外構工事を3ステップに分ける】ということは、手段として間違っていません。
やっこさんのお家のように大きな敷地は、スペースを贅沢に使える分、どうしても大味な外構になりがちですし、塀やフェンス、コンクリートの新設にも数量が多くなるので当然、高額になります。優先順位として、ハウスメーカーに依頼した内容(※)になるのは仕方ないと思います。
※ハウスメーカーに依頼した内容とは、フェンス、駐車スペース、玄関までのアプローチ、郵便ポストの設置。
その他のアイテム(カーポートやデッキなど)を、別の外構業者に発注されたというのもよくあることです。
ただ、やっこさんもお気づきのように問題は、プランに不満と疑問を抱えつつも結局流されてしまったこと。外構計画は、一度立ち止まるべきだったと私も思います。
でも、ここから少しずつ手を入れていかれたいとのこと。ここでは、現在の外構を生かしつつ、わたしなりの手を加えるとよりよくなると思うポイントを挙げていきます!
スロープ花壇のコキア(ほうき草)はいいですね(お義母様に感謝!)。こぼれ種で翌年も芽が出てきます。花壇スペースが埋まるほど密植されるときれいだと思います。
アプローチ階段やスロープは、それなりに費用がかかるものの、公共施設のような無機質な雰囲気になりがちです。こういったスペースには、楽しく歩けるような演出として、植栽や照明をプラスすることをおすすめします。
この門柱の位置は、やっこさんの家に用事がある人だけでなく、訪問先に迷った人も、表札を見に玄関前まで入ってきてしまうのでは?と気になりました。
門柱は、お家の名刺のようなものです。ドーンと構えた立派なお家に似合う、幅のある落ち着いた門柱(外壁やサッシ金物とケンカしない)を将来つくるというのは、いかがでしょうか?そのときは、表札も遠くからでも見えるカッコイイものを選びましょう。
植物にはあまり興味がないというやっこさんですが、建物の正面2カ所の掃き出し窓の間、雨樋を隠すように2階のバルコニー手すりまで届きそうな樹木を植えるとよりお家が映えます。
何がいいかなぁ…。落葉樹だとあまり葉張りの出ないケヤキのグリーンベースやイギリスナラなど、常緑樹ならゲッケイジュや外構業者からプレゼントされたシマトネリコを成長させるのもいいですね。
その時は樹木越しに、外壁を照らす樹形影が美しいライトアップも忘れずに。
通りより高い位置に設置するウッドデッキは、舞台のように人の視線を集めてしまうケースが多いのですが、やっこさんは、通行人やご近所からの視線は気になりませんか?
周囲環境にもよりますが、イスやテーブルを置いてお茶でも…と思ってもくつろぎづらいという場合は、樹木が視線よけに役立ってくれます。
いくつかの樹木をウッドデッキの前に、直植え(背の高くなる樹木は土に直植えがおすすめです)というのはどうでしょうか。目隠しにもなるし、木陰ができてウッドデッキで過ごしやすくなります。
「クラピア」植栽のアイデアは素晴らしいですね。原種のリピアと比べて高額で成長が早いクラピアですが、より早く地面を覆いたい場合は、多めに植栽するのがいいでしょう。
もちろん苅込は必要です。草刈り機でも大丈夫。根っこが残れば復活します。土の部分をなくしたい方は、砂を散布したリアルな人工芝という手段もあります。
せっかくの外壁・ポーチタイル・ウッドデッキのデザインに水を差してしまう枕木は、やっこさんの家(建物)に近いところではまったく似合いませんが、お義母様がお手入れをされているクラピア広場なら使えます。
建物から離れたこのスペースに枕木を並べ、自然石やウッドチップをゴロゴロさせ、既存のメッシュフェンスには2〜3枚天然木板を貼り付けて、スペースを通りゆく人に見せるナチュラルテイストのフロントガーデン(ウェルカムガーデン)をつくるというのもいいですね。
やっこさんが経験されたように、外構業者は各社、こだわるところが異なります。「うまくまとまらないけれど、ご希望のところだけ受注しよう!」や、「これは何とかしないと!ご希望のことやる前にあれとこれと、修正しておかないとダサくなる。まず伝えよう!」など、対応もさまざまですね。
また、新築から何年も経っている、もしくはリフォームしたいという場合に気をつけておきたいことは、家や外構・お庭に対する「想い」も時間とともに変化していることがあることです。
下記のような方に対しては、わたしも初期の打ち合わせでしっかりヒヤリングするよう、心がけています。
■家のコンセプトとお庭があってなくスッキリしていなかった方
■希望が漠然としている
■新築時は「こんな感じがいいな。あんな感じもいいな」と迷っていたけど、数年たって全く異なるデザインが気になっている方
■門まわりのグレードアップやカーポートの新設・駐車場の拡張など、その素材で悩んでおられる方
■植物が成長しすぎて一度リセットしたい方
■お家の外観をリフォームするに伴い、お庭や外構のイメージも一新したい方
■気に入った建物の中古物件を購入して、外構やお庭の使い勝手や趣味が異なるのでリフォームしたい方
外構は住まいのディスプレイ・衣服です。やっこさんは、5年かけて外構と向き合ってこられたのですから、これから完成予想図をつくって、5年後ぐらいに軌道修正できているように頑張りましょう!応援してます!
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