せっかくつくったウッドデッキをもっと活用したい、というご相談にお答えする回の【後編】です。今回は、「目隠しにする生垣の上手な選び方や育て方」と「活用するためのアイテムやアイデア」についてご説明したいと思います。

ご質問に「２年前に造園業者さんに生垣をつくってもらったが小さくて隙間が多い」とありましたが、同じように生垣や樹木の成長が遅いと思われる方は、結構たくさんおられます。

これには、樹種や植栽位置・土壌問題・水やり・防虫・ペットの排尿など、さまざまな理由を挙げることができますが、樹木の成長にとって最も大切なことは根の活着（地面に根付く）です。樹種にもよりますが、活着にはだいたい３年ぐらいかかるといわれています。そして、その間のお世話が非常に重要です。

それでは、しっかり樹木を活着させて、目隠しとなるように育てるためのポイントを見ていきましょう。

●朝陽の当たる場所に
植え込む位置と方角を見てみましょう。主に朝陽を好む樹種がほとんどです。その中でも日陰に割と強いまたは弱い。西陽に弱い。炎天下で葉焼けしやすい。など特徴を考慮して決定します。

●土壌の改良を
土壌の問題。一番大切なのは、水はけです。水はけの良いところを好む樹種がほとんどです。根の活着に必要な周囲の土壌は、樹種別に改良を施しましょう。

●３年間は支柱が必要
根の活着するまの３年間ほどは、支柱が大切です。台風などの強風の度に、細い根っこが樹木の揺れによりブチブチ切れていることも…。

●水やり
水やりは、やはり重要です。土の表面を濡らす程度で実際には水を与えられていないケースが多いです。潅水タイマーなどを活用がおすすめです。

●害虫
どれだけお世話してもこれで突然枯れることもあります。樹種を考慮し適正な消毒・駆除を施しましょう。

●ペット
ペットの放し飼いは樹木にとっては危険です。糞尿による土壌汚染、根のまわりを踏み固めてしまう、または掘り返すなどの問題が発生します。

生垣選びにも悩まれる方が多いですね。私もいつも悩みます。

まずは、目的・趣旨を決定しましょう。防犯のため・目隠しのため・落下抑制のためなど、目的によって樹形や葉付きなどが絞り込まれていきます。

樹木には、常緑樹と落葉樹がありますが、紅葉して落葉する樹木は、寒い冬に陽が敷地に入りやすく、夏は日差しも遮ってくれる効果あります（落ち葉の掃除が必要になりますが…）。常緑と落葉の混植も人気です。

一般的に一種類の中低木を並植することが多いですが、異なる葉の色形・樹形を考慮し、混植することもあります。色合いと樹形の異なるものを組合せて、お洒落な生け垣になるように考えてみてください。

また、樹木の植え方については、防犯面や目隠しの即効性を植栽即日から期待されるケースも多いのですが、成長を考えて隙間を広くしたり、植えこみ位置を境界よりかなり内側に植えたりすることがあります。最初から、きれいに、かつおしゃれに植え込むのは難しいものです。

生け垣意外にも、「棚を設置して、鉢植えやオブジェを置く」というのもおすすめです。

ホームセンターで２×６（インチ）とか２×10（インチ）の木材を買ってきて棚をつくります。もちろん丁寧すぎなくても大丈夫。上から見てL型やコ型につくると安定感が出ます。あとはしっかり防虫防腐塗料を塗って完成。

植物やお気に入りのオブジェを飾って大満足。これが意外と目隠しになります。飾った小物が強風で飛ばないようにワイヤーを使ったり工夫してください。

やはり王道は、ラグジュアリーなガーデンファニチャーですね。

くつろぐためのスペースでもありますから、外に出て太陽や月、空気や風、木草花やペットたちとゆったりした時間を過ごせるテーブルや椅子。最近は屋外用のソファーも人気です。夜はライトアップするかロウソクの灯りもいいですね。

そのほか、ウッドデッキに置くと便利なものについてはこちらの回に詳しく掲載しています。