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ホームインテリア・収納 > ヨーロッパで暮らしながら旅をして(バックナンバー)

 

高石陽子さん

これまでインテリアデザイナーとしてモデルルームや新築住宅、マンションリフォームなどのインテリアデザインに携わる。

さらに現在は個人邸の整理収納計画から音や香り、食器の選定なども含む店舗デザイン、セミナー講師など幅広い分野で活躍。インテリアの基礎を教えるインテリアサロンCASAも主宰。オランダ在住。

Yoko Takaishi Design 代表
インテリアデザイナー /整理収納アドバイザー /The Interior Design School Diploma 取得 /BIID 英国インテリアデザイン協会 正会員

https://www.houzz.jp/pro/yoko-t326

今回はアムステルダムから海を越え、イギリスのお宅を訪ねました。以前ロンドンに住んでおりましたので、イギリスは今も親しい友人や恩師が住む特別な場所です。

キングウェル夫妻はイギリス人のご主人エイドリアンさんと日本人でテーブルコーディネーターのしげみさんのご夫婦です。昨年5月にお宅を全面リノベーションしました。

ロンドン中心地から南西に30分ほどの郊外にキングウェル夫妻のお宅はあります。周辺は豪邸が並ぶ閑静な住宅街。近所のお宅は映画「ボヘミアン・ラプソディ」のオープニングで子猫が出てくる家のロケ地だそうです。

真のイギリスらしさは郊外にあるといつも思います。 結婚26年。現在のお宅は3軒目となります。イギリスがバブルでしたので、買い替える度に高く売れたそうです。15年前、手狭になったのを機にこちらの一軒家を購入。元はおばあちゃんが一人暮らしをしていたザ・イギリスと言った60年代のお宅でした。

第1回は運河沿いのアニタさんの家

日本は古家を壊して更地にすることが多いですが、イギリスは家を残して自分たちでコツコツ手を加えるのが一般的。DIY大好きなお国柄です。それゆえ、DIYができない男性は男として認められないのだとか。相変わらずイギリス人女性は強い。キッチンの変遷をご覧ください。

テーブルコーディネーターという職業柄、たくさんの食器やテーブルクロスをしまう場所がなくなり、収納の限界が来ていました。そこで、今回は友人の建築家夫婦に設計を依頼し、隠す収納に徹した大型壁面収納を中心としたデザインに決定。

ヨーロッパの収納は、見せるか隠すかはっきり分ける傾向があります。見せるときは実用品は置かず、完璧なディスプレイとして設えます。魅せ場を作ることで視線を集中させます。

1階を全面改装する間、2階だけで仮住い生活が始まりました。住みながらの工事はかなりストレスフル。しかし、5カ月を予定していた工期はぴったり5カ月で終わりました。これはイギリスでは異例、いえ奇跡です!

ただのキッチンリフォームですら1年近くかかることも。成功の鍵は、とにかくいいビルダーとの出会い。これは日本でも同じです。唯一言葉が通じないのが難点でしたが、逆におしゃべりで無駄な時間を使わなかったのも良い点でした。

アムステルダムの合理的なシステム

明るく開放的なダイニングルームは屋外空間に身を置くような清々しさです。桟は出来るだけ細く大型の窓ガラスをオーダー。床材を1m角の大判タイルにしたのもスッキリ感に貢献しています。

窓が大きいと寒いという難点がありますが、全面床暖房で冬も暖かいそうです。体感温度はリフォーム満足度に関わる重要ポイント。リフォームの際は、床暖は思い切って取り入れましょう。

アムステルダムの合理的なシステム

これほど開放的な空間ですが、天井高は意外にも2400。イギリスではかなり低い方です。実は、ビルダーが計算を間違えて15cmも低くしてしまったのだそう。これは大事件です。

しかし、そこは発想の転換。天井が低くなった分、テラスを含めた庭全体まで同じビルダーが施工してくれることになりました。

リフォームは何かと想定外のトラブルが起こりがちですが、起きた後は気持ちを切り替え、どうプラスに転換するか考えることが大切ですね。

アムステルダムの合理的なシステム

今回のリノベーションで、唯一後悔があるのはキッチンのシンクだそう。スッキリシャープなデザインを重視した結果、勾配がなく水が流れにくい構造に。また、お湯、熱湯、浄水が一つの水栓から出る最新の一体型混合水栓は、見た目はスッキリしますが、ボタンがたくさんありすぎてとにかく使いづらい。

一方、靴を脱ぐ習慣のないイギリスの玄関に靴箱収納を造作し、玄関を大きく拡張したのは使いやすくて大満足。毎日よく使う部分は、デザインだけでなく使いやすさを重視したいです。

アムステルダムの合理的なシステム

異国の地でこんな素晴らしいお宅を手に入れ、人生の成功者ですね!と率直な感想を伝えたところ、ここまでは茨の道だったと語るしげみさん。ご主人は一人で事業を始め、異国の地で男の子を二人も育て、メールもSNSもない時代。精神的に辛い時もあったそうです。

でも、息子は立派に独立し、今は会社も従業員を何十名も抱えるほど成長し、エイドリアンさんは趣味であるカメラの暗室を持つ夢もリフォームで叶えました。苦労時代を共に支え合ってきたからこそある家族の強い絆。ライフステージに合わせた家づくりは家族の歴史でもあります。

これからは、テーブルやパーティに関する仕事で自分の夢に向かって邁進すると笑顔で語る奥様、それをいつも応援しているご主人は何とも素敵でした。

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2019年3月19日
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