高石陽子さん
これまでインテリアデザイナーとしてモデルルームや新築住宅、マンションリフォームなどのインテリアデザインに携わる。
さらに現在は個人邸の整理収納計画から音や香り、食器の選定なども含む店舗デザイン、セミナー講師など幅広い分野で活躍。インテリアの基礎を教えるインテリアサロンCASAも主宰。オランダ在住。
Yoko Takaishi Design 代表
インテリアデザイナー
/整理収納アドバイザー
/The Interior Design School Diploma
取得 /BIID 英国インテリアデザイン協会 正会員
https://www.houzz.jp/pro/yoko-t326
9月は新学年のスタートです。
たっぷり休暇を取って、それぞれ充実した夏休みを過ごした人たちが街に戻ってきました。
いつでも観光客は多いアムステルダムですが、オランダ人が戻ってくると格段に通勤通学の自転車が増えるところがなんともオランダらしいです。
必ず話題になるのはバカンスどうだった?ということ。オランダ人だけでなく日本も同じだと思います。
わたしが聞いたオランダ人は、三週間アイルランドをレンタカーで周遊した人、一ヶ月オーストラリアに行った人、北欧でフィヨルドを見た人、奥さんの実家のイタリアに行っていた人など様々でした。
旅の楽しみ方は千差万別。誰とどこを訪れるか、何を体験するか、その土地ならではの行事、食事、またはお買い物?何を重視するかは人によって違います。子どもの年齢や家族構成、ライフスタイルによってもかなり違うでしょう。
特に、ヨーロッパではたっぷり一ヶ月近くのお休みを取る方もいますので、自分とは違う過ごし方をした人の土産話を聞くのは大変興味深いものです。
わたし自身も旅が好きで、この夏はアドリア海を旅しました。このコラムのタイトルにも旅というワードが入っています。徐々にオランダだけではなく、違う国を訪れた話もお伝えしたいと思っています。
オランダ人はとにかくキャンプが大好き。毎年400万人のオランダ人がキャンプに出かけるのだそうです。
ヨーロッパのキャンプ場の4人に1人はオランダ人という説もあるくらい。天気のいい日に高速道路を走っていると、ゆっくり走る大きなキャンピングカーをかなりの頻度で見かけます。
オランダ人にキャンプ好きな理由を聞くと、まずはお金がかからないから。(やはり!)確かにキャンプは高いホテル代を支払うよりも節約になるでしょう。
ただし、キャンピングカーを所有する場合は初期投資もかなりかかるはず。ただお金を節約することだけがキャンプ好きの理由にはなりません。
一番の理由は自然が大好きな国民性にあるように思います。天気のいい日はソファを外に引っ張り出して日向ぼっこをする光景をよく見かけます。とにかくアウトドアが大好きなのです。
家族と一緒に大自然に囲まれていただく食事は最高に贅沢ですし、健康志向の強いオランダ人にはぴったりのレジャーだと思います。
バカンスに自分好みのスタイルを強く求める傾向にあるヨーロッパでは、必然的に宿泊先の選択肢も多くなります。
ホテル、アパートメント、B&B、バンガロー、ホステル、Airbnbなどの民泊、その種類は多岐にわたります。ホテルだけでも、家族経営のプチホテルから大型チェーンホテル、マナーハウスやシャトーなどの古城ホテルまであります。オランダ特有のホテルとしては、ボートハウスホテルなんていうものもあります。
宿泊施設の選択肢が多いと自分のニーズに合った旅ができますし、どんな場所に泊まるか考えることも旅の楽しみの一つになります。
宿泊先を決めるときに検索サイトを利用する人は多いと思いますが、ヨーロッパのホテルに断然強いと言われているのがオランダが誇るグローバル企業、ブッキングドットコム(Booking.com)。
オランダのトゥウェンテ大学で情報工学を専攻していたGeert-Jan Bruinsmaが、大学卒業後の1996年に Booking.nl を設立したのが始まりです。アムステルダムのレンブラント広場に本社社屋があり、現在は世界70カ国に187の支社を持っています。
オランダで大きなイベントがあるときは協賛企業としてよくあのブルーのロゴを目にします。取扱いホテル数は世界No.1の100万軒以上。5ツ星の最高級ホテルからバックパッカー向けのホステル、アパートメント、ゲストハウスなど多種類の施設を扱っているのも特徴です。
個人的には、24時間前までキャンセルOKというホテルの取り扱いが多いことや、表示も手頃なものが先頭に出てくる傾向があり(要は自分の好みに合っている)オランダを応援する意味でもよく利用しています。
職業柄、ホテルのインテリアデザインを見るのはとても参考になります。
よく「ホテルライクな家」という言葉を耳にしますが、元々ホテルというものは商業施設というよりも「最上級の家」という観点でデザインしなければならない、とイギリスのインテリアデザイン学校で教わりました。それくらい寛ぎや居心地の良さが重視される空間なのです。
そんな「最上級の家」をたくさん見たいと思っても、実際に高級ホテルばかり泊まる訳にいきませんし、どちらかというと旅は歩き回りたい派。宿泊にばかり予算を割くのはもったいないとも思います。ですので、一泊だけ豪華にするなどメリハリをつける工夫もいいと思います。
また、他にも裏技があります。ヨーロッパのホテルはお部屋を見せて欲しいと伝えると、可能な限り案内してくださることが多いです。その中から実際に次に泊まりたいと思うホテルを見つける訳ですから、興味があるホテルには勇気を持ってどんどん声をかけてみましょう。
もちろん、忙しくない時間帯でという配慮や、その後できればラウンジでお茶をいただいたりして還元します。
最近はデザイン性の高いユースホステルもたくさんあり、狭い部屋の工夫などヒントが隠れていたりします。日本は温泉旅館という素晴らしい宿泊施設がありますが、実は最新カプセルホテルにも興味があります。様々なタイプの宿泊施設を体験するのは面白いものです。
夏が終わったばかりですが、早速秋の旅の計画を立てて日々の励みにするのはいかがでしょうか(完全に自分に言っています)。
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