まず最初に「防音」とは音を遮断するのではなく、小さくするものだとお考えください。理屈では、ほぼ完全に音を遮断することは可能です。しかし、そのためには防音層を何重にも設置することになりますので実現が難しいのです。
「壁や天井などを、厚くすればいいんじゃないの?」
「窓を2重にすれば聞こえなくなるんじゃないの?」
「壁に吸音材を、張れば違うんじゃないの?」
といった声を良く耳にしますが、もちろん、なにもしないより改善はするでしょう。しかし、上記のような工事は、やはり内装工事のレベルにしかすぎません。
簡単に「防音」と言ってしまいますが、音はエネルギーです。
音の伝わり方には、音源から放出された音が空気中を伝搬する音(空気伝搬)と、振動源から発生した振動が床スラブ(床版)などを振動して伝わり、受音室の壁などを振動させて空気中に音として放射する音(固体伝搬)の2つの伝わり方があります(右図参照)。
防音を考えるうえで、この2つのエネルギーをどうやって、伝わりにくくするかが重要になってきます。もちろん、木造住宅とRC造などの構造の違いによっても、音の聞こえ方伝わり方も違ってきます。
つまり、防音工事と内装工事は全く違うもので、防音工事は、音のことを良く理解したうえで行わなければなりません。
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なぜ、防音工事が必要なのか?
その一番多い理由は、楽器やオーディオなどの音で、近隣に迷惑をかけたくないというものではないでしょうか。 |
次に、上記のような近隣に迷惑をかけないような防音室をつくるために用いる、部屋の遮音性能を表す単位についてご説明します。
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ホームシアターやステレオの場合は、アンプのパワーやスピーカー特性と、聞き手の好みにもよりますが最大で80〜90dBだと思います。 気を付けなくてはならないのは、楽器もメーカーやスタイルで音の特性が違いますので、これも防音や防音工事をするうえで考えなければならないということです。 当然ですが、遮音性能と費用は比例することとなります。また、遮音性能を高めるためには開口部分(ドア・窓・エアコン・換気扇)等の処理をどうするかも重要なポイントになります。 次回は、具体的な防音の建材、価格、構造について解説したいと思います。 |
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