みなさんは、おうちの外壁をどんな色・どんなデザインにしたいとお考えですか?
このコンテンツでは、外壁材「サイディング」メーカー、ニチハ株式会社の外装アドバイザー朱宮さんに、今現在人気の外壁デザインと、コーディネートするときのポイントについて詳しくお聞きしました。
素材、カラー、張り方で変わるさまざまな外壁デザインをお楽しみください。
住宅スタイルは、一般に「モダン」「和風」「ブリティッシュ」「アーリーアメリカン」「南欧」「北欧」「コンテンポラリー」の7つに分けられます。それぞれのスタイルに合った形状にし、合ったサイディングを選ぶことが大切です。
例えば、「和風」スタイルは、なだらかな屋根、深い軒の出が特徴です。
サイディングには、シックな色合いの木目柄や土壁のような柄が似合います。
外構もトータルで和風スタイルにデザインされた家です。切妻屋根の魅力をいちばん引き出せるような壁材が選ばれています。 |
間取りは家づくりの最優先事項ですが、その段階で希望の外観について設計・デザインをお願いしている方に伝えておくと、よりスタイルが表現しやすくなります。
家の形が決まってからでも、窓の配置や屋根の形、そのほかの部材や貼り分けなどの工夫次第で希望のイメージに近づけていくことが可能ですので、早めに相談されることをお勧めします。
アール状に広がる玄関ポーチや白い装飾が特徴的なこの様式は「クイーンアン」と呼ばれるアメリカンスタイルの一種です。2階の白い付柱が多角の形状を引き立てています。 |
実例とともに解説していただきました。
2000年に入ってから「南欧」や「シンプルモダン」の外観が一気に流行しましたが、最近は、何スタイルが一番人気ということがあまり言われなくなりました。
ただ、「シンプル」は引き続き人気があるまま、これまでの流行、「シンプルモダン」は「シンプルナチュラル」などへと移りつつあります。また、家全体をシンプルにまとめ、車などのポップな色(黄緑、青など)をアクセントに見せて、シンプルカジュアルイメージにすることもあります。
「シンプル」の基本色は白。「無垢」「潔白」「清潔」をイメージさせる色です。ここ数年、外壁に白を使う家が増えています。
「ナチュラル」イメージにするには、自然素材を感じさせる色を使います。代表色は茶系です。木の色、土の色、肌の色という具合に自然の色を代表するベージュを用いると、やさしく落ち着いた印象に仕上がるため、ベージュ系の家具や床がよく用いられます。
外観で「シンプルナチュラル」を表現するには、白を基調にして、アクセントとして差し色を使います。外壁で最近多く使われる差し色は限りなく黒に近い墨色やこげ茶色ですが、最近はベージュ系、茶系も増えてきています。木目柄、石柄(のなかでもあまり柄が主張しない感じ。遠くから見ると無地に見えるようなもの)が多く使われます。
壁をきれいに見せるためには、外壁と外壁の継ぎ目が目立ちにくい柄を選ぶのがコツです。
すっきりとしていて清潔感があり、自然を感じる飽きの来ない、そんな外観デザインが現代のトレンドといえます。
三段階に奥行きのある家です。濃色でコントラストをつけていますが、フレームを白くすることで軽やかな印象に仕上げています。 | 外壁だけでなく、玄関ドア、バルコニー、デッキ、フェンスにも茶色の木目を用いることでコテージ風になりました。 |
上に濃色を使い、これまでにない新しいイメージを出しました。白いサッシで家全体を明るく仕上げています。 | 切妻屋根でも黒いストライプ柄とシルバーの縦格子を用いたことですっきりとクールに仕上がりました。 |
門扉も含め家全体をベージュの濃淡でコーディネートしました。植栽を美しく引き立てています。 | 木目色に合わせてあたたかみのある白を用い、シンプルナチュラルならではの居心地の良さをさらに高めました。 |
軒を深く、破風を木の色にしたことにより、穏やかで上品な和のイメージに仕上がりました。 | 2階部分と玄関ドアにナチュラルカラーの木目を使いました。玄関ポーチの色も揃えたので統一感があります。 |