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ホーム近藤さんの空間スケッチくつろぎの記憶のスイッチ

近藤さんの空間スケッチ くつろぎの記憶のスイッチ
記憶を呼び起こすスイッチ
スタッフT くつろぎというと、心のくつろぎと体のくつろぎと、両方あると思うんですが。
近藤さん 心の場合は、時間の流れを変えることだと思います。いわゆるオン・オフということですけれども、時間の流れを変えることによって、「緊張状態」や「集中状態」から心を解放するわけです。
スタッフT 時間の流れを変える工夫というのは……?
近藤さん 場面を変えることでしょうね。具体的に言うと、場所を移動する方法がひとつ。つまり自分のお気に入りの場所へ行くということ。
もうひとつは、同じ場所で照明や音楽を切り替えて場面転換する方法。リビング全体じゃなくても、一部だけそういう照明を用意するとかね。
スタッフT オン・オフの儀式をつくるということですね。
近藤さん この音楽を聴くと懐かしくて心地良い気分になるとか、この場所でコーヒーの香りを嗅ぐとなんとなく癒されるとか、そういうことってないですか。
普段の暮らしの中では、おそらく無意識でやっていることがほとんどだと思うんですけれども、その人なりに「くつろぎの記憶を呼び起こすスイッチ」があると思うんですよ。
住まいを企画するときには、ぜひそのスイッチを探してほしいんです。
スタッフT 言われてみれば、普段はあまり意識してませんね。
近藤さん 日ごろ何かを見て「いいなあ」「好きだなあ」と思ったとき、なぜいいと思ったのか、なぜ好きなのか、ちょっと突き詰めて考えてみると、案外、それは過去の体験と結びついていることが多いのではないかなと思います。
その「くつろぎの記憶を呼び起こすスイッチ」を意識した家づくりをすれば、暮らし始めてから、オン・オフの切り替えが自然とできるようになると思いますよ。
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近藤裕人

有限会社 住まい創りパートナーズ/オフィス・コンドウ 代表。

関西インテリアプランナー協会会員。大阪ユニバーサルデザイン研究会メンバー。国際デザイン交流協会「ストーム・コンソーシアム事業」コーディネータ(平成18年度)。

1963年神奈川県生まれ、大阪育ち。「住まい創り」=「暮らし方」×「家造り」をコンセプトにスローな住まい創りをコーディネート。「ゆっくり、まず暮らし方を見つめることからはじめて住まい創りを楽しむ生き方を提案しています」。大阪府豊中市在住。



ページ公開日:2007年10月25日
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