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丁畑仁美
兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。
店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催
・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター
HP http://orangeberry.net/
http://www.facebook.com/
orangeberry8783
来年の東京オリンピックでメダリストに渡されるブーケに菊の花が採用されると聞きました。菊のブーケってイメージしにくいのですが…どんな菊が使われるのでしょうか?
あちらこちらで菊花展が催され、秋の風情を感じる季節です。秋菊は10月下旬〜11月頃が見頃で、秋の季語とされるように日本の秋を代表する花の一つです。
菊は、春の桜と並んで古くから日本人にとって特別な存在です。パスポートの表紙や皇室の紋にも定められ、日本を象徴する花とされてきました。江戸時代に入ると、欧米へと渡りアメリカと西ヨーロッパで独自の発展を遂げ、日本の菊とはまた違った品種が作られるようになりました。
菊といえば仏花としてのイメージが強いのですが、最近ではダリアのように華やかな大輪種やピンポン玉のような真ん丸のもの、スプレー咲きなど、従来の菊のイメージを覆す洋菊の貢献によって、フラワーアレンジでも欠かせない存在になってきています。
よく耳にする『洋菊』とか『クラシックマム』と呼ばれている華やかな菊は70%がオランダ産です。ドラマチックな色の花びらなのにどこか和の風情があるのは日本の「古典菊」をもとに品種改良されているからなんですね。言ってみれば、菊の逆輸入盤でもある、そんな洋菊の魅力を探ってみたいと思います。
日本で作られた品種を『和菊』、欧米で作られた品種を『洋菊』と二つに大きく分けられています。洋菊のことを『マム』と呼ぶのは、学名の『Chrysanthemum morifolium』英名では『Mum』と呼ばれているところから、鉢植えにした菊を『ポットマム』、露地植えに適した品種を『ガーデンマム』。
切り花種では、枝分かれして一本の茎から複数の花が咲く『スプレーマム』や球形の『ポンポンマム』などマムと名が付いたものは全て欧米で品種改良されたものです。
丈夫で花つきがよく、開花期間が長いという和菊の遺伝子を受け継いだマムが、洋花のゴージャスさをまとえば国内外で人気の理由も頷けますね。
日本で菊を作っている生産農家さんは高い技術をもって新しいマムの生産にも意欲的です。くるんとカールしたリボンのような花びらや、菊とは思えない甘い香りを放つ品種など、多彩なマムの品種展開が楽しみです。
ポットマムとして売られているものであれば、ほとんどの品種が秋のガーデニング素材として使えます。豊富な花色から好みのものを選ぶ楽しさもマムならではですね。
ポットマムはコンパクトな鉢に咲く色鮮やかな花という印象があるかもしれませんが、最近は繊細な色合いの花びらや、草丈が高い品種などますますバリエーションが豊富になってきました。
花壇やコンテナ、ハンギングにもお勧めです。ガーデンマムは2〜3回ピンチするだけで自然に1m前後のボール状にまとまるものなど、露地植えに適した品種も登場しています。ボリュームと形を生かして楽しみ方の幅が広がりますね。
切り花で2〜3週間もつ菊だけに、お店で鮮度を見分けるのはちょっと難しいものです。チェックポイントは葉と花びらの裏側をよく見ることです。
葉に張りがなく、しんなりしている菊は鮮度が落ちているサインです。葉に水が行き渡っていて、パリっと横に張っていればOK 。
花びらは最初に開いた外側の花びらから劣化していきます。花びらの裏側を見て色褪せたり、しなびていないかチェックしましょう。裏側もキレイな花を選ぶと長く鑑賞できますよ。
2020年夏には東京五輪・パラリンピックが開催されますね。16年のリオと18年の平昌には表彰式でメダリストに手渡す生花を使った【ビクトリーブーケ】が、日持ちしないことや自国へ持ち帰れないなどの理由で近年見送られてきたそうです。
今回の東京夏季大会に於いて、日本の花卉業界はなんとしても日本が誇る夏に強い花でビクトリーブーケを採用してもらえるよう、【ビクトリーブーケ・プロジェクト】なるものが立ち上げられました。
元々夏に強く、色、形のバリエーションが多いマム。ブーケに使うのでデコラ咲き(八重咲)やポンポン咲きの品種改良に力をいれたといいます。
蒸し返すような暑さの中でも、美しいブーケが作れるだけの生産技術を持った農家さんが、花の作り手がたくさんいる日本だからこそできる、マムでつくるビクトリーブーケにぜひ、来年の夏は注目してほしいと思います。
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