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丁畑仁美
兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。
店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催
・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター
HP http://orangeberry.net/
http://www.facebook.com/
orangeberry8783
夏にユリの花を頂いて部屋中がユリの香りでいっぱいになりました。来年は自分で育てたユリを飾りたいので育て方を教えてください。
日本は美しい野生ユリの宝庫です。7月になるとヤマユリやテッポウユリが咲き始めます。日本人は昔から野山に咲く可憐なユリを愛で親しんできました。純白で美しく香り高い花が、野生のものだとは信じられないほどです。
1800年代に日本を訪れたプラントハンター達が持ち帰った日本のユリは、ヨーロッパの人々を魅了し絶賛されたというのも納得です。
海外で育種されたあの【カサブランカ】の元になった原種はすべて日本に自生しているものですし、テッポウユリやスカシユリ・カノコユリなどから、それぞれの長所を生かした新しい交配種の育成が今も盛んに行なわれています。
9月も下旬になると園芸店やホームセンターに球根が並び始めます。まず、好みの花形、花色の品種を選びましょう。その時に球根のラベルに書いてある系統名をチェックしてください。
ユリの主な系統は4つ。
【オリエンタル・ハイブリッド】
【アジアティック・ハイブリッド】
【ロンギフローラム・ハイブリッド】
【LAハイブリッド】
です。それぞれがその元になった原種の性質を受け継いでいます。日当たりが好きだったり、暑さが苦手だったりします。
植えたい場所の日照条件や環境を考えてその場所に合った系統の球根を植えることが成功するポイントです。《系統別 植え付けに最適な場所》を参照して、どの系統にするか決めましょう。
また、球根が傷ついたり、腐りかけているものは避けます。おがくずなどで保護されているので、外袋が破れていないか、球根が乾燥してしまっていないかよく見て購入しましょう。
植え付けの適期は10月〜11月中旬ですが、入手した球根は早めに植えつけるようにします。
球根の特性に合った場所を決めたら1球当たり直径・深さ共に30cm以上の穴を掘ります。バーク堆肥などの土壌改良材と元肥を、掘った穴に入れ周りの土や掘り出した土とよく混ぜます。
植えつける位置は、その球根3個分位の深さに深植えにします。複数植える場合の間隔は球根3〜4個分空けましょう。
土を埋め戻し、球根の位置がわかるように札などを立てておきましょう。球根の真上にパンジーなどを植えておくと水やりを忘れず、見た目も華やかでお勧めです。
鉢はできるだけ大きいものを用意し、基本的には1鉢に1球ずつ植えます。球根が充実するほど花付きがよくなるからです。
用土は水はけのよいもの、例えば赤玉土の中粒と小粒、バーク堆肥を3:3:4の割合でよく混ぜたものに元肥を加えるとよいでしょう。
植えつける球根の高さ1〜2個分以上の深さに植えます。 鉢植えの場合は庭植えと違い鉢土が劣化するので、できるだけ毎年秋に植え替えるようにします。
ユリの球根は、葉が変化した「鱗片」と呼ばれる部分に養分を蓄えています。チューリップなどは毎年新しい球根ができますが、ユリの球根は毎年新しくなるわけではありません。
数年間生育を続け、順調に育つと年々肥大していきます。そのため庭植えなら毎年植え替えずに球根を大きく充実させます。
ユリの球根の下から出る根(下根)は球根を固定するためのもので、水分や養分は球根の上に伸びた茎の途中から出る上根によって吸収されます。
ユリの球根は深く植えて上根を充分張らせることがよい株を育てるコツです。また、深く植えることで乾燥や夏の高温から球根を守ることができます。
庭植えの場合は植え付け後にたっぷり水やりをして、後は球根の上に植えた、パンジーなどの草花と同じタイミングで水やりをするとよいでしょう。
鉢植えでは鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。3月になって芽が出始めると、鉢土も乾きやすくなります。うっかり水切れをしないように注意しましょう。
芽が出始めたら緩効性の置き肥なら月に1回、液体肥料なら10日に1回施します。
また、アブラムシ対策として、芽が出始めたらオルトランなど浸透移行性の殺虫剤を株元にまいておくとよいでしょう。鉢植えの場合も系統ごとに適した置き場所で管理します。
オリエンタル・ハイブリッドは真夏はコンクリートに直接鉢を置かず、台の上などに置いて涼しい環境をつくりましょう。
ユリの球根の流通はほとんどが切り花生産用です。日本が誇るユリを、チューリップのようにぜひ自分で育てて楽しんで欲しいものです。
《系統別 植え付けに最適な場所》
【オリエンタル・ハイブリッド】
原種はヤマユリやサクユリ。大輪で豪華な花を咲かせ、強い芳香がある。暑さが苦手。水はけの良い明るい半日陰、午前中だけ陽が当たるような場所。西日が当たる場所は避ける(鉢植えなら7〜8号鉢以上に植える) 。
【アジアティック・ハイブリッド】
スカシユリなど橙色のユリ。中輪の花を上向きに咲かせる。水はけが良く日当たり の良い場所。この系統は草丈がそれほど高くならないので鉢植えにも適している(鉢植えなら6〜7号鉢以上に植える)。
【ロンギフローラム・ハイブリッド】
原種はテッポウユリ。細長く白い花を横向きに咲かせる。日当たりが良く、水はけの良い場所。潮風も大丈夫(鉢植えなら6〜7号鉢以上に植える) 。
【LAハイブリッド】
ロンギフローラム(L)とアジアティック(A)の交配種。両方の特性を持ち、花色が豊富で上向きに咲く、輪数が多い、花持ちがよいなど年々人気が出ている。
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