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丁畑仁美
兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。
店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催
・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター
HP http://orangeberry.netfacebook
http://www.facebook.com/
orangeberry8783
クレマチスの花が好きで大きく育ててフェンスいっぱいにしたいのですが、うまく育ちません。何かコツがあるのでしょうか?
クレマチスはクライミング・プランツのクィーン(女王)といわれ、イングリッシュガーデンではバラとともに主役的な存在です。
トレリスやフェンスに絡ませて隣家とのパーテーションにしたり、殺風景なブロック塀やコンクリートの壁面を花で飾るウォールガーデン、アーチや陽射しを遮る緑陰を作ってくれるパーゴラに誘引するなど、クレマチスは空間を自由に演出することができるパフォーマンス性の高いつる性植物といえます。
また、バリエーション豊富な花色や形、常緑性や芳香性の品種展開、開花時期も品種によって早春から真冬までほぼ1年を通して楽しめるのもクレマチスの魅力でしょう。
そろそろ春咲きのクレマチスが園芸店の店先に並び始め、初夏にかけて「あんどん仕立て」やミニトレリスに誘引した開花株が出回るようになります。初めてクレマチスを育てるなら、株がある程度育っている4.5号サイズ(口径13.5cm)以上の2〜3年生苗を購入しましょう。
丈夫なクレマチスも小苗は弱いものです。1年生苗は1年間は鉢植えでの養生が必要です。少し価格は高めでも、開花株の鉢植えなら花を見て選ぶこともできますね。
また、ラベルに種類や品種名が書かれているものを選びましょう。
クレマチスは品種展開が豊富ですが、その性質は大きく3つのタイプに分けることができます。
クレマチスを植えているが、年々花数が減ってきたとか、全く花が咲かなかったなどの声をよく耳にします。育てている品種の特徴をよく知って、それに合った剪定をすると花をたくさん咲かせることができます。
A.弱剪定の系統:前年伸びた枝(旧枝)が枯れずに残り、春に旧枝の節々から新しい枝が伸びて花を咲かせるタイプ。花後は花の下2〜3節で剪定。元の株の7割程度にする。その後、伸長したつるはそのままにしておくと翌年伸長したつるの節々に花が咲く(一季咲き性)。
B.強剪定の系統:旧枝の大半は冬に枯れ、春になると地上部付近や地中から新芽を伸ばし生育しながら花を咲かせるタイプ。全体の8割程度の花が咲き終わったところで思い切って地際から30cm程度に強く剪定する。その後再びつるが伸長し、また花を咲かせる(四季咲き性)。
C.任意剪定の系統:A.B.両タイプの中間型で、旧枝は冬も残り、春に5〜8節ほど新芽が伸びて花を咲かせます。枝ごとに強弱をつけて任意剪定することで時期をずらしながら開花を楽しめる。(四季咲き性)
クレマチスの開花株を入手、植え付けはちょうどこの時期、3月〜4月が適期です。
鉢植えの場合は購入したポットよりも2回り大きく、口径よりも深さがある深鉢を用意します。土は水はけと通気性、保水性の良い土を使いましょう。市販の培養土を利用すると手軽です。地植えの場合も2回りほど大きな植え穴を掘り土壌改良しておきます。
どちらの場合も元肥として緩効性の化成肥料(リン酸分の多いもの)を土によく混ぜておきましょう。 クレマチスの根は乾燥に弱く、側根の発生が少ないので、根を切られるとダメージが大きくなります。
ポットがらそっと抜き取ったら根をあまり切らないように注意しながら根鉢の底を軽くほぐす程度で植えつけます。
深植えすると傷む植物が多い中、クレマチスは深植えにするのがポイントです。株元1 〜2節を地中に埋めるように深植えにしておけば、そこから芽が出て株立ちになり枝数が 増えます。
また、クレマチスは立ち枯れ病に侵されることがありますが、地上部だけに 発生するのでたとえ地上部が枯れても地中に節があればそこから新芽が出てきます。
植え場所はよく日の当たる(できれば半日以上)風通しの良い場所が理想的です。但し、真夏の地温の上昇は株を弱らせます。葉には日光が当たり、株元には直射日光が当たらない環境を整えてやると生育がよくなります。
開花前、特に蕾がついている株は水切れに注意が必要です。土の表面が乾いたらたっぷり与えるのが水やりの基本です。水切れがひどい場合には蕾が開かなくなることもあるので、鉢植えの場合は特に注意しましょう。
多肥を好むので、肥料切れさせないように定期的に追肥を施します。並行型(※)の緩効性固形肥料を用量に従って株元に置き、リン酸分の多い液体肥料を10日に一度施します。
多肥を好むといっても肥料過多は株全体が徒長したり、花がだらしなく咲いたりするので用量は守りましょう。(※)チッソ・リン酸・カリが等量10:10:10など
新芽の成長と共にアブラムシやナメクジ、梅雨時はうどん粉病などが発生しやすいので早めの防除を心がけましょう。
クレマチスは大きな空間を多彩な花色で演出してくれる半面、植え場所は小さな面積でもある程度の深さがあれば十分です。
デッキやベランダなど土のない場所では鉢植えに。庭のスペースが小さくてもフェンスや壁面といった大きな面積を活用することもできます。
クレマチスにはさまざまな系統があり、それぞれをうまく組み合わせることで一年中花を楽しむこともできます。
育てやすい人気の品種など、系統ごとに花時期でまとめてみました。こちらを参考にしていただいて、クレマチスの花いっぱい!の空間をぜひ、手に入れて下さい。
▼早春〔3月〜4月〕
・フラミュラ系(弱)(香)…アーマンディー
・オセアニア系(弱)(緑)…アーリーセンセーション、カートマニー ジョー
▼春〔4月〜5月〕
・モンタナ系(弱)…モンタナルーベンス、エリザベス
▼春〜〔4月〜10月〕
・アトラゲネ系(弱)…マクロペタラ、アルピナ
▼初夏〔5月〜6月〕
・シルホーサ系(弱)…白花ハンショウヅル
▼初夏〜〔5月〜10月〕
・パテンス系(弱)…白雪姫、ドクターラッペル
・インテグフォリア系(強)…ヘンダーソニー
・ジャックマニー系(強)…ジャックマニー
・フロリダ系(弱)…テッセン、白万重、シロマンエ、ビエネッタ
・ビチセラ系(強)…プリンスチャールズ
・テキセンシス、ビオルナ系(強)…プリンセスダイアナ
▼夏〜〔7月〜10月〕
・ヘラクレイフォリア系(強)(木)…ツブローサ
▼夏〜〔8月〜10月〕
・フラミュラ系(強)(香)…センニンソウ
▼秋〜〔10月〜3月〕
・シルホーサ系(弱)…シルホーサ
▼冬〜〔12月〜1月〕
・コンナータ系(弱)(緑)…ウィンタービューティー
※ (強)(弱)剪定の方法(香)芳香性のあるもの(緑)常緑のもの(木)木立性のもの。
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