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庭で草花や野菜を育てていますが土が良くないのか、うまく育ちません。植物にとって、どんな土が良いのか教えてください。 植物が健康に育つためにはまず、根がよく張って水分と養分をしっかり吸収できるかどうかです。それによって株全体の成長が変わってくるので、根の生育はとても重要になります。 そのためには根が健康に生育できる環境、良い土に植えるということが植物を育てる上で必要不可欠だといえるでしょう。 |
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良い土には粒と粒の間に隙間があり、この隙間には水と空気が含まれています。粒の部分を「固相」、水の部分を「液相」、空気の部分を「気相」といい、これらを「土の三相」といいます。土が乾いてくると固相は変化しませんが、気相が増え液相が減ります。 水やりをすると気相が減り液相が増え、隙間に新しい水と空気が満たされます。良い土は気相と液相が増えたり減ったりの繰り返しが多く、根の生育にとても良いのです。 理想的な土の三相の割合は、固相40%・気相30%・液相30%です。 排水性と保水性は相反する性質のようですが、実はほどよくバランスの取れている土が理想的な土といえます。水やりをするときは『土の表面が乾いてきたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与える』というように、新しい水とともに新鮮な空気(酸素)に入れ替えるのが目的です。 水やりをすると土の表面からなかなか水がしみ込まない、お天気が続いても土がねっとりしていて乾きにくいなどは水はけの悪い土と考えて良いでしょう。 それとは反対に排水性がよすぎて乾きすぎる土の場合、うっかりすると植物がしおれて慌てて水やりといったことを繰り返し、根に負担を掛けてしまうことになります。排水性がよく、急激に乾燥しない適度な保水性(液相)のある土が良い土といえますね。 根は空気(酸素)を吸って二酸化炭素を出し、私たちと同じように呼吸しています。 土の粒が非常に細かいもの(みじん・単粒)が多いと水を与えたときに排水性が悪く泥状になり、乾くと固まります。粒と粒の隙間がほとんどないので通気性、排水性が悪く、根の生育を妨げ、酸欠で窒息状態になり根腐れの原因になります。 反対に細かい粒が集まった土(団粒)は粒と粒の間に空気が留まる隙間(気相)があり、通気性、排水性に優れています。また、このような土は気相があることで断熱、保温効果があり、外気温の影響を受けにくくなります。 施した肥料が水やりや雨ですぐに流れ出してしまうようでは、植物は栄養分を根から吸収できません。土が肥料を保持する性質を保肥性といい、保肥性の高い土を利用することで保肥力を高めることができます。 また、腐葉土、堆肥などの有機物は「改良用土」といい、油かすや鶏糞などの有機質肥料のように直接植物に働きかけるのではなく、土の中の有用な微生物の働きを活性化して間接的に植物の生育を助けるので「植物の肥料」ではなく「土の肥料」といえるでしょう。 多くの植物は弱酸性(PH5.5〜6.5)の土が生育に適しています。アルカリ性に傾いていたり、反対に酸性が強いと肥料成分をうまく吸収することができず欠乏症を起こしたり、生育障害を起こしやすくなります。 古い土は酸性になっている場合が多いので苦土石灰を混ぜ、アルカリ性の土には酸度未調整のピートモスを混合して調整します。ちなみにサツキ・アジサイ(青)・ブルーベリーなどは酸性(PH4〜5)の土を好み、アジサイ(ピンク)・スイトピー・アイリスなどはアルカリ性(PH7〜7.5)を好みます。 |
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土が軽すぎたり粒子が粗いと株が倒れやすく、特に植え付け直後の水やりなどで株が安定しないので根の生育が悪くなります。反対に重すぎる土は細かい土(みじん)が多く、「通気性」で話したようにやはり根の生育によくありません。植物を支えるためには重すぎず、軽すぎず、1ℓに付き400〜600gを目安に適度な重さの土を利用するようにしましょう。 病原菌や害虫、害虫の卵や幼虫、雑草の種などが交じっている土は植物の生育の障害になります。古くなった土を再利用する場合は目に見えるものはできるだけ取り除き、ポリ袋に入れて天日干しするなど殺菌や害虫の駆除をお勧めします。鉢植えの植替えの場合はできるだけ新しい清潔な土を利用するようにしましょう。 このような条件を兼ね備えた土は、植物がよく育つ理想的な土といえます。植木鉢やプランターの場合はこの条件をクリアするのは比較的簡単です。でもお庭の土となるとなかなか困難が待ち受けていそうですね。
次回は、排水の悪い土、排水が良すぎる痩せ地の改良方などをお話したいと思います。
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