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黒ア友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
今回も、お寄せいただいている質問に、これからお家を新築される方、リフォームされる方、何となく気にはなっていることがある方…みなさんに役立つアドバイスできればと思います。
【ご質問】
「コンクリート部分が新築から随分汚れました。洗浄が大変なので、なにか汚れにくいコーティング、もしくは目立たないようにするリフォームをしたいと思っています」
建築物で外回りの形成素材として圧倒的に使用量の多い「コンクリート」。その理由は、やはり建築設計・施工側から見て、施工性・強度上で都合の良い材料だからです。
もちろん、施主側からもコストや耐久面から支持される素材となったのではないでしょうか。
コンクリートは、セメント・水・粗骨材・細骨材・混和材から構成され、この配合を用途に適したものに調整して使います。
打設、乾燥と硬化を経て、強度のある品質を確保されたコンクリートは、さまざまな構造物に使用されます。
主に家の基礎や造成の擁壁(ようへき)や駐車スペースなどの土間コンクリートが身近なものです。
コンクリートは、無機質なデザインのため、経年による汚れが目立ちます。また、劣化も進むため、「コンクリート50年寿命」と言われています。年々、質感・品質共に価値が下がっていくものです。
もちろん、この無機質さがシンプル素材として、建築デザインに多く取り入れられているのも事実です。
ちなみに、石やレンガはメンテナンスフリーで風化と共に【エイジング効果・味のある】新品では出せない表現が出ます。いいことばかりですが…高価ですね。
汚れについて厳密に説明すると、表面のセメント質が酸性雨などの浸食で、モロくなっているところに苔や水垢が付着していきます。そこへ強烈な水圧で洗浄するのは その基材表面を削ってしまう恐れがあります。
細骨材があらわとなりザラザラとして、またすぐに汚れの付きやすい表面となります。あまり洗浄しすぎないようしてください。
また、 良く依頼があるのが「家の基礎部分を洗って欲しい」というもの。多くの住宅基礎は薄塗材で表面を化粧しているだけなので、高圧洗浄により剥がされる可能性が高いです。
誰もが思いつく定番なの方法が塗装ですね。洗って塗装し、汚れをごまかす…。しかし、実はすべてのコンクリートに適しているわけではありません。
【家の基礎】
家の基礎なら下地を確認・補修のうえであれば、適した塗布材があります。
【土間コンクリート】
駐車スペースなどの土間なら、重量車両・歩行に適した塗布材や吹付材があります。
【RC擁壁】
RC擁壁(鉄筋コンクリート造)、いわゆる打ちっ放し仕上げ、これも熟練の職人により新品同様に復活できます。
【そのほかの構造体】
ブロック下地などのコンクリート部分や花壇など 雨水が表面にシミ出てくるような構造体は、将来の剥離する可能性があり、取り扱い難しくなりますので、工事店に相談してみて下さい。対応の塗布材あります。
溶剤系の透明(クリアー)なものもありますがニスを塗る感じとなり常にまばらに濡れた感じになりやすくムラもでるのであまりオススメではありません。
セメント系で被覆する。左官屋さんの出番です。
外部用の漆喰的な表現をできるものやもう一度コンクリート感で仕上げられるものがあります。
テクスチャーに制限があるものの 越境にならず厚みを付けられる壁には適しています。また、駐車スペースの土間にも使えるものもあります。
大変ですが、「汚れたら洗う」。
「汚れたら洗う」は、自分でできてコスパ抜群。上記に挙げたように被覆(塗膜も)しても、月日とともにまた汚れていきます。
設計者の意図から見ると、建築物・門塀・フェンス・植物などとのバランスが重要です。コンクリートだけが極端にキレイになることが正解ともいえないのではないでしょうか。
住まいも住まう人も同じように風化していくので、中長期でメンテナンスを考えることを、私はおすすめしています。
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