今回は「造作キッチン」の後編です。前回では説明しきれなかった、背面収納といくつかの「仕掛け」についてご紹介していきます！下の間取り図の（Ｂ）と（Ｃ）の部分です。

まずは、私がエクセルで作成した背面収納の設計図をご覧ください。

吊戸棚とカウンターの組み合わせで考えました。吊戸棚は引き戸です。引き戸にはフルオープンにならない…という欠点がありますが、省スペースで開閉できますし、扉に頭をぶつける心配もなくなります。高さは最上段まで踏み台なしで私の手が届くくらいに抑えてあります。

カウンター部分は奥行き60�pと広めの設計です。調理家電を置くので、コンセントは、カウンターの下に２口、上に２口設けました。下の２口は、コンセントの抜き差し用にカウンター天板が一部、取り外せるようになっています（詳しくは完成写真で）。

上記のように吊戸棚・引き出し・開き戸収納・ゴミ箱置き場など、しまう物と場所を決細かくめて、スッキリとした背面収納を目指しました♪

それでは、完成写真をご覧ください！
素材はキッチンと同じシナベニヤ、カウンターの天板はタモの集成材です。

お気づきかと思いますが、設計図の段階では吊戸棚はポリカ板をはめ込み、しまっている食器が見える予定でした。しかし、突板の加工が難しいということと予算の都合上、あきらめることになったのです。今では隠す収納もスッキリしてよかったな、と思っています。

キッチンの通路幅は約105�p。わが家の場合、玄関→パントリー＆玄関収納（勝手口）→キッチン→ダイニング→玄関という回遊動線上にキッチンがあるので、調理中でも家族が通れるよう広めに設計されています。

そのおかげで、引き出しと食洗機を 目いっぱい引き出しても、お互いぶつかりません食洗機から出した食器を、一歩も動かず、サッとしまえます♪

カウンターにはレンジと電気ケトル、保温ポットだけを置き、左半分は物を置かないようにしています。空いている場所はこのように、配膳スペースとして毎日役立っています。

さらに！その配膳スペースの下の引き出しをプッシュ→スライドさせると…

予備の配膳スペースが広がります。まだ使ったことはないのですが、お客様が来られてたくさん料理をするときには活躍してくれると思います。

そして、右側のオーブンと電気ケトルの電源はどこからとっているかと言うと…

天板下のボックスに隠してあるコンセントから取っています！設計図どおりの仕上がりで、外からの見た目スッキリ、ホコリも かぶりません♪ 天板の上のコンセントは、たまに使う調理器具のために空けておきます。

上記の「コンセント＆コード隠し」ボックスをカウンターの下から見ると…

このようになっています。実はこれ、カウンターの奥行きが60�pもあるために、奥行き42�pのゴミ箱が奥に行き過ぎないよう、あえて深く取っています。

底面にはレールと可動式のフックを取り付けて、小さなゴミ袋を吊れるようにしました（このあたりも設計図と。使用済み乾電池とか、置き場に困るちょっとしたゴミを置くのに重宝しています。

ゴミ箱の左横には食器類を入れる引き出しがあります。特にカトラリーの引き出しは、イメージ通りに仕上がり大満足です♪

可動式の仕切りが付いていて、入れる物に合わせて スペースの大きさを 変えられます。

カトラリーの仕切りは、ぴったりのサイズの物を見つけるのが大変なので、絶対に欲しい物でした。枠全体も取り外せますから、底面の手入れも簡単です。

さて、最後にご紹介するキッチンのこだわりは…キッチンの真横に位置する壁にあります（右図参照）。

みなさん「なに？」と思われるであろう２つのニッチ。
まず上のほうは…

フタ付きの「リモコンニッチ」でした！インターホンと エコキュートのリモコンを収めています。

ここの壁はキッチンからもLDからもアクセスしやすい場所なので、「リモコン類を付けるならここ！ニッチに入れて、邪魔にならないようにしたい！」と思っていました。そして、「フタ付き」にこだわった理由は、この壁が玄関ホールからよく見えるところに位置しているからです。

来客時は、フタを閉じればリモコン類は目立ちませんし、普段は開けっ放しにしておけば、操作もスムーズです♪

そして、その下にあるのはベビーゲートです！
右手を軸に回して、キッチン本体のサイドパネルにある穴に差し込むと…

こんな感じになります♪　高さは70�pです。
しかしこのゲート、なんと娘に３日で突破されました…。ま、もう一人子どもができたときに役立つだろう…ということで、今後に期待しています（笑）。

さて、今回でキッチンのお話は終わりです！全３回にも渡る解説をお読みいただき、ありがとうございました。

次回はワークスペースです。将来、在宅ワークをしたいと思っている私にとって重要な場所。他の部屋と同様、じっくり要望を考えました。ぜひ、次回を楽しみにお待ちください♪