ヨーロッパのインテリア事情 幸せなインテリアfromバルセロナ Vol.5 輝くお部屋の色選び

先日、スペイン・アンダルシア地方にある白い村、フリヒリアナを訪れる機会がありました。
そこは家の外壁、小道の壁すべてが白一色の世界! でも、実に美しい色のリズムに包まれていて、私は子供のようにはしゃいでしまいました。
「白い世界の村なのに色のリズムって?」
そう思ったかもしれませんね。
ここには、色が多用できないからこそ生まれる配色のハーモニー、「究極の色選び」があったんです。

多色使いでまとまりのない雑多な状態を「色の氾濫」と言いますが、落ち着き感をなくしちゃうために、このような色使いはあまり家のインテリアに向いているとは言えません。
フリヒリアナのような白い村の色の量(面積)こそ、お部屋のコーディネートを成功に導いてくれるんです。
それは、色を多用しないということです。
色数を2〜3色に絞って使う量を調整すると、自然とまとまりができ、さらに心地よいリズムも演出できちゃいます。これこそが、大抵の方が「快適・素敵」と感じる配色のテクニックです。

白い村の写真(右)を例にすると、一番大きな面積で使われているのは壁のホワイト。次にドア、植木鉢のブルー。そして少量に、花のピンクですね。
フリヒリアナ村がイメージ付けたいのは、もちろん白。白がテーマカラーとなって村全体をまとめています。これは、色を組み合わせるときの基礎になりますが、どこの部分(イメージ)を重視したいのかが配色のカギになります。
テーマカラーは、全体をまとめるメインカラー。そこにサブカラーのブルー、アクセントカラーのピンクがちょうどよい面積で使われているので、メインカラーの白がより輝いて際立つわけです。

一般的に心地がよいと感じられる色の組み合わせには9:1や8:2くらいの面積割合で、メインとアクセントがはっきりとわかるものが多いのです。だから、フリヒリアナ村はバッチリこの配色リズムに入っていて、訪れる人を魅了するんですね。

ではでは、この究極の面積比をまねっこして、前回のインテリアレシピを作ってみましょう! 今回私が作ったインテリアレシピは、「白い村風キッチン」です。
メインカラー:白
サブカラー:木色、ブルー
アクセントカラー:ピンク
このように、使いたい2〜3色を選び、その中のどの1色をメインカラー(一番大きく使う色)にするか、考えて見ましょう。
メインカラーの選び方のポイントは、前回同様、イメージまねっこです。私の選んだ色の中で、白ではなく、ブルーを基調にしたら海っぽくなると思いませんか? すると、選ぶ小物もマリン系でヨットや水兵さんのグッズが欲しくなってしまいます。
内装を変えていると、その場の思いつきでイメージはどんどん変化していくので、今までのような失敗アレンジにならないように、テーマカラーには注意が必要ですよ!
メインカラーが決まったら後は簡単! 残りの色をたくさん使いたい気持ちをグッとこらえて、すこーしだけ加えればいいんです。

色のハーモニーを上手に引き出すには、今回の面積比のほかにも色の濃淡や色味、鮮やかさに差をつける方法がありますが、上級テクニックは順を追ってご紹介していきます!

次回は、心を操るお部屋作りをご紹介します。





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ページ公開日:2007年3月8日



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