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黒ア友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
楽しみにしていたお盆も終わり、長いはずの夏休みも終わろうとしてますね。やってもやっても終わらないのは子どもさんの宿題とお庭の草抜きかも?
今回は「カーポートを設置したい」「たくさんの種類があるけど選び方を教えてください!」と、駐車スペースで不動の人気アイテム【カーポート】について知りたい方が多いようですので、おすすめ商品、長所や短所、値段の違い、その理由などなど、なにか参考になるお話ができればと思います。
カーポートの普及は、車両を一家に1台から2台へ、または一人1台、といった所有化が高まるにつれて、車両をより大切にされる方が増えたという背景があります。もちろん、雨の日に小さなお子さまやお年寄りの方が濡れずに、安全に乗り降りできる。雪の多い地域は特に便利です。
その昔はカーポートといえば柱に波板の片屋根…、ちょっとお洒落なタイプなら緩やかな曲線屋根…かなり流行りました。
昨今は各メーカーが開発を重ねて毎年新商品が発表され、数十倍もデザインが増えました。スタンダードなタイプから主流のカラーに木目調・スタイリッシュなタイプまでほんと選びたい放題です。
数多いタイプの中から最適なカーポートの選び方は比較的簡単です。「建物に似合うか?」です。外構もすでにあれば「外構にも似合うか?」です。まずは、
カラー選び:建物のサッシや周りのエクステリア商品に合わせるのがオススメ。意外とホワイトは少ないですね。
屋根の形状選び:スクエアなF型や曲線R型・左右対称なタイプなど建物のスタイルに合ったものを選びましょう。最近はスクエアなタイプが人気です。
柱の形状選び:柱があると邪魔で片側柱や4本柱が設置できない場合、長尺梁で特殊納まりや後部2本柱のタイプが対応可能。
屋根材の素材選び:主流のポリカーボネート板や遮熱効果のあるものなど。最近話題の屋根というより木調の天井(ダウンライトも設置可)は流行しそうです。
多目的として:駐車スペース以外にアプローチ屋根として、駐輪スペースとしてなど、袖屋根があるものや少し延長できる商品もあります。
オプションも充実しており、横殴りの雨を避けるサイドパネル、柱や天井に設置できるLED照明など、事前に計画しておくと便利です。
商品の価格は、デザインにこだわりが多くなれば高価なものとなります。車2台分のタイプで定価100万円超えるものも増えてきました。
柱の形状選びで紹介した後部2本柱タイプは相当スッキリした画期的なデザインですが、より耐久性を求められるため大きな基礎工事が必要となります。そのため 工事費も高くなります。
もちろん骨組み(フレームなど)が複雑なタイプや装飾の多いものも工事費は高くなります。もはや単なるカーポートではありません。 建築アートの一部ですね。
お値打ちで設置したい方も、さすがにカーポートはDIYではお奨めできません。高い位置に設置するうえに、突風などに影響を受けやすい商品です。 実績ある工事店で商品代をちょっとお安くしてもらい安全な工事を施工してもらいましょう。
新築と同時に、または近いうちにカーポートを希望される方は、駐車スペースを考えたうえで建物の配置し、土地について熟知した設計者とよく相談して、 どのようなタイプをどの位置に設置するか決定しておきましょう。
リフォームで計画される方で既成サイズの商品が、そのまま設置できない場合もよくあります。メーカーの判断でできない場合もありますが、ほとんどの商品は現場の状況に合わせてある程度加工できます。
●カーポート屋根の一部が外壁に当たる → 屋根をカギ状または斜めにカット加工・出幅・間口カット
●柱位置にガス管や水道メーターが… → 柱位置を可能範囲で変更。
●境界が斜めではみ出る部分がある → 屋根をカギ状または斜めにカット加工・出幅・間口カット
●スペースが狭くカーポートの柱が立たない → 大型のテラスや特殊納まりを検討
考え方や納まりも多様です。当てはまる方は業者さんに相談してみてください。豪雪地域では強度をより要求しますので加工無しの既成サイズをお奨めします。
カーポートは雨などの悪天候時に便利、フロントガラスに霜が付きづらい、直射日光を和らげるなど、大切な車を守ることができる優れた商品です。
しかし、すべての建築物にカーポートが似合うわけではありません。景観を考慮して不便さと天秤にかけても、やっぱり設置しないで良かった方も多いです。
王道のビルトインのカースペースを設ける、趣味を兼ねたガレージを隣接して設ける、上部をウッドデッキやテラスにして有効活用したスペースを設けるなどもカーポートに頼らない結果ですね。しっかり住まいを見てよーく考えて失敗しないカーポート選びをして下さいね。
※構造物の位置やサイズにより各自治体・行政の許可が必要な場合があり基礎の基準も異なりますので、計画が適正か否かを事前にお調べ下さいね。
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