お正月の食卓、お重の使い方のコツと大皿を使ったテーブルコーディネート

現代おせち料理考

毎年、おせち料理の残り物に悩まされる私は、今年こそ余らせないぞ! と誓うのですが同じことの繰り返し。作りすぎないよう気をつけてはいるのですが、おせちは品数が多いので、少しずつ作ったつもりでも全体では結構な量になってしまいます。お正月が最大のハレの日だった昔は、これで喜ばれたのでしょうが、現代において、同じものが毎回食卓に登場するより、飽きられないうちになくなってしまうくらいのほうが、ありがたみも感じられるというものです。


「お重」をどう使う?

おせち料理が余ってしまう原因は、まずお重ありきでメニューを考えるせいだったのです。縁起ものなのでひととおりは作らなくては、と意気込んで作ったおせちを、お重の収容力はすんなりと受け入れてくれます。隙間なくびっしりと詰めるので、見た目はコンパクトでありながら、その実、ボリューム・量ともに満点です。
そんな例年の反省を生かして、今年はお重の使い方を工夫してみます。お料理をびっしり詰めるのではなく、適度な空間を持たせて詰める。生け花の要領で間を生かす盛り付けをお重にも応用してみます。慣れないうちは寂しげな印象が拭えないかもしれませんが、お重の使い方のひとつとしてこういうのも良いと思います。
もうひとつは、お重ではなく大皿にオードブル風に盛り付ける方法です。面積をとる割には、量は多くないので、もうおしまい? というくらいでなくなるのを狙います。お重に詰めたときとは一風違った、しゃれた雰囲気になります。


お正月色で、テーブルをコーディネート!

お重を使う使わないにかかわらず、おめでた色の器や小物を取り合わせれば、きちんとお正月らしさを演出できます。日本のおめでた色といえば、紅白まんじゅう・紅白の垂れ幕などでおなじみ、赤と白です。これに黒を加えると、グンとモダンな配色になります。基本となる色を決めておき、色数を抑えることで全体にすっきりまとまります。


量をいただくのではないおせち料理は、こんなふうに大皿にゆるく盛り付けてはいかがでしょう。緑や水引をあしらって、お正月らしさを出しました。

テーブルクロスであらたまった雰囲気に(フォーマル)
お客さまをお迎えする席にもぴったりな、品格のあるコーディネート。赤・白・黒の無地でまとめました。テーブルクロスは、花唐草文様の地模様が入っています。お花を飾ると一層フォーマル感が出ます。上のランチョンマットをセンタークロスにして、お重を斜めに置いて変化をつけています。

ランチョンマットを使った手軽なアレンジ(カジュアル)
手持ちの赤と茶のランチョンマットをベースに、柄もの器、漆器と、白い大皿とを組み合わせてみました。マットは黒色のものがあれば、そのほうが雰囲気が出ますね。

(取材・文=越田律子)

※この特集はイエマガ編集部が独自に企画したものです。

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ページ公開日:2007年12月19日


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