北欧の国スウェーデンの夏のピークは６〜７月。
８月半ば頃からはもう秋の気配が漂い始め、夏は短く足早に過ぎ去ります。だからこそ、人々は夏を思う存分楽しみます。国で保証されている夏休みの期間、大人も子供もとにかくアウトドア派に転向し、森や湖へ自然を満喫するためにいそいそと出かけていくのです。

そんなスウェーデンの人にとって、庭もまた短い夏を楽しむための大切なステージ。庭は彼らにとって夏の食卓で、図書館で、昼寝の場所、そしてガーデナーとしての腕を磨くワークスペースなのです。白夜の空に太陽がある限り人々は庭で時間を過ごします。

スウェーデンの庭は、イングリッシュガーデンのように典型的なスタイルというのはありません。ナチュラルで自然体、肩のこらないリラックスした雰囲気を人々は好みます。

ちなみに、スウェーデンの庭木で最も人気があるのは、りんごの木。爽やかな北欧の気候とも相性が良く、春先になると白く愛らしい花が枝一面に咲き、秋には実が収穫できて、楽しみが多い木だからでしょう。そのほか、スウェーデンのお料理に欠かせないハーブのディルや、主食のジャガイモなど、ちょっとした野菜を栽培するキッチンガーデンも人気ですし、薔薇に凝る人、森から運ばれてきた野の花を活かした自然な庭づくりを楽しむ人、さまざまです。

また、ウッドデッキはスウェーデンの夏の暮らしに欠かせません。ホームセンターで材料を買ってきて自分たちで作る人も多く、ここにガーデンテーブルや椅子を置けば、自然の中のリビングの完成です！