第３回目は「メキシコの間取り」です。みなさんはメキシコの家をどのようにイメージされていますか？ 「粘土や土でできた家」という、アメリカのニューメキシコ州のサンタフェなどの観光地に多く残る「アドビ」風（インディアンが用いていた建築様式）の家を想像される人も多いのではないでしょうか？

実際に現在のメキシコでは、このようなアドビ様式でできた民家はほとんどみつけられませんでした。では、メキシコの現在の家は、どのようなデザインと間取りなのでしょうか…。
それはアドビ建築とスペイン（地中海風）が混ざりあった…ちょっと複雑なスタイルの家々です。

メキシコの首都、メキシコシティでは高層ビルが立ち並び、都会らしくさまざまなスタイルの家が見られるため、今回はそのほかの州を調べました。

各州の不動産情報や街並みの写真を見ていると５件に１件は「かわいい！」とつぶやいてしまうほどカラフルな家が見つかります。
映画でも有名になったメキシコの女性画家「フリーダ」の家も鮮やかなブルーの家。
一般的にも青や赤、緑などさまざまな色が使われています。
強い日差しに負けない強い鮮やかな熱帯カラーがメキシコの家の特徴です。

カラフルがよく似合う家のフォルムは屋根が平らな四角型。
２階建よりも圧倒的に平屋が多く、長方形をいくつかくっつけたようなつくりをしています。
これらはアドビ建築の形状と特徴が重なります。

メキシコの家々は、カラフルな色合いにインディアンの伝統様式の外観のシンボルとスペイン風の装飾が混ざりあった独特のデザイン性を感じます。

ここまでは、築十年ぐらいは経っている家のお話です。どうやらメキシコではここ数年で住宅環境が変わってきているようです。どの州も新興住宅地が一気に増え、同じようなデザインの家が急増しているようです。