美術館特集「芸術の秋、美術館に行こう!」

建物まるごと見るアート

秋風に誘われて、ふらっとお出かけしたくなる季節です。
芸術の秋、金沢21世紀美術館に出かけてきました。
3年前の開館以来、市民の人気スポットとしてすっかり定着し、全国からも絶え間なく美術ファンが訪れます。

金沢の繁華街から少し歩くと、右手に見える風景が突如として開けてきます。
一帯は青々とした芝生が茂り、水平に広がるガラス張りの巨大模型のような建物が静かに姿を現します。
世界を舞台に活躍する建築家・妹島和世氏と西沢立衛氏のユニット・SANAAによる設計で、建物まるごと見るアート・感じるアートです。
白とガラスを基調とした透明感あふれる館内は、まるで別世界へタイムトリップしたかのよう。


自分流の楽しみ方で

お気に入りの絵画にしばし時の経つのも忘れて感じ入ったり、どこが好きなのかを自分で分析してみると、潜在意識の奥に眠っている思いに気づくきっかけになるかもしれません。
この作品の前に立つと気分がいい、見るのではなく感じる、そんな方法もありですね。展示室をひととおりざっと見て、もう一度好きな絵画に引き返して楽しむ。
あるいは、足の赴くまま興味のある作品を見て歩く。楽しみ方はそれぞれです。
好きだな〜と感じる絵画は、そこから発せられるメッセージを、自分の受信機が受け止めたのです。

美術と家づくりって一見無関係に思えますが、美しいもの・ホンモノに触れて直感を鍛え、美意識を磨くことは、家づくりやインテリアのセンスに必ずやつながってきます。


ホワイエ/写真提供=金沢21世紀美術館

外観/写真提供=金沢21世紀美術館

マイケル・リン 《市民ギャラリー 2004.10.9−2005.3.21》
2004年 金沢21世紀美術館蔵
撮影=中道淳/ナカサアンドパートナーズ
写真提供=金沢21世紀美術館

 

「タレルの部屋」で感じた空間のおもしろさ

館内には無料で鑑賞できる作品がいくつかあり「タレルの部屋」(作品名:ブルー・プラネット・スカイ)もそのひとつです。
ジェームズ・タレルは、光を作品に表現する現代美術家で、「タレルの部屋」では人間の知覚の不確かさを体感できます。
天井の中央が正方形に切り取られ、そこから空が見えるのですが、あたかも空と天井は同じ面上に存在するように知覚されます。感覚器の錯覚ですね。

私が訪れた日は、今にも雨が落ちてきそうなくもり空、そのうち小雨が降り出して、部屋の中央をずんずん濡らしていきます。
雨脚は次第に強くなり、部屋の中に雨が降り込む不思議な体験をしました。
通り雨が去った後の空は、いつにも増して青かったです。
この作品の中で雨に降られたことで、内でもない・外でもない、あいまいな空間のおもしろさに気がついたのです。
家の中にこんな空間があったら楽しいだろうな、遊びの空間は精神的なゆとりにつながります。
次回は、作品本来の意図である光の芸術を感じに、見ごろとなる夕刻を狙って鑑賞に行きたいと思います。

 

ミュージアムショップでのお買い物

たっぷり芸術に触れた後のお楽しみは、ミュージアムショップでのお買い物。
アートの香りのするオリジナルグッズは、どれもセンスがよくて目移りしてしまいます。
ぜひおみやげにしたいのが、絵ハガキです。値段も手頃に、ミニコレクション気分が味わえます。しゃれた絵ハガキで友人にたよりを出すと喜ばれますし、文をしたためる時間も豊かになります。

もうひとつ、鑑賞後のとっておき、チケットの半券を本のしおりとして使うのもいいですよ!
美術館で心をリセットしてビタミン補給、家へ帰ってからもお楽しみは続きます。

 

(取材・文=越田律子)

※この特集はイエマガ編集部が独自に企画したものです。

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ページ公開日:2007年10月10日


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