イエマガ：オール電化だと、光熱費の管理がしやすくなりますね。

ご主人：そうですね。光熱費にいちばん影響するのが冷暖房費ですから、その部分を使いすぎないように、断熱性には相当こだわりました。この家に越してから、試しに暖房費を記録してみたんです。我が家の場合、東京電力から買っている電気代ですね。一般家庭の標準値と言われている4分の1しかかかっていませんでしたよ。

イエマガ：なるほど、断熱性の高さで熱効率が良くなったんですね。

ご主人：それと、省エネ住宅として設備を計画しているうちに、光熱費をゼロにできたらなと思うようになったんです。その延長で「水道代もゼロにしたいな」と思うようになって。つまり「水道光熱費ゼロ住宅」。もちろん、目標としてね。

イエマガ：それは魅力的な響きですね。

ご主人：水道費ゼロを目指すために、中水利用ができるような設備も整えました。そういう目標を設定して、達成したいなぁ、という思いでいると、節約してるっていう感覚ではなく自然と消費量が減ってきたように思いますね。

イエマガ：「中水利用」というのは、具体的にどんなことを？

ご主人：雨水はタンクにためて、トイレの水として利用しています。浴槽の残り湯は洗濯水として使うので、自動的に汲み上げるシステムをつくりました。雨水タンクの設置には、葛飾区からの補助金を利用しました。自分で作った雨水モニターのできばえには、自分でも満足してます。タンクにどれだけ水が貯まっているか、パーセンテージを常にチェックできるようになっているんですよ。

イエマガ：これが手作りとは驚きです…。気になる「水道光熱費ゼロ」、状況はいかがでしょう？

ご主人：月々の記録を残しているんですが、今のところ水道光熱費は月平均663円です（※表Ａ）。

イエマガ：お子さん4人で、水道光熱費663円!?　信じられない金額ですね（笑）。ゼロになる日も近いのでは？

ご主人：今のところ、改善できることを研究している毎日です。ゼロを目指すこと自体を楽しんでいる状態かな。僕が計画して作ったシステムだと知っているから、家族も面白がってくれてますよ。