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こんな家に住みたい。
知れば、なるほど。オプションのある家
第七回 「防音室のある」家 その一 防音の目的と防音レベル 第五回 ホームシアターのある家 第三回 シンボルツリーのある家 第四回 石畳のある家 第一回 屋上に庭のある家 第二回 火のある家 第六回 太陽光発電のある家 第七回 防音室のある家 その二 防音に使用する建材と構造 第七回 防音室のある家 その三 防音室の仕様と費用 第八回 無垢材のある家 文・写真 津江大作(D.S.Pコーポレーション株式会社)音響と建物に関するコンサルティング業務、住宅については、発生する音と構造を調査し、施主が求めるレベルにあわせた防音・音響室の開発・提供を行っている。 その1 防音の目的と防音レベル 「防音室って?」
音を止めるには空気伝搬と固体伝搬の両方を軽減する必要があります。

防音は空気伝搬を防ぐため、気密性が重要になることがお分かり頂けたかと思います。

また、固体伝搬は壁などを伝わり振動が隣の部屋に影響を及ぼすのでゴムなどの防振材料で伝搬を防ぐ方法が一つです。
また、壁などを重くし振動しにくくする方法もあります。

まず最初に「防音」とは音を遮断するのではなく、小さくするものだとお考えください。理屈では、ほぼ完全に音を遮断することは可能です。しかし、そのためには防音層を何重にも設置することになりますので実現が難しいのです。

「壁や天井などを、厚くすればいいんじゃないの?」
「窓を2重にすれば聞こえなくなるんじゃないの?」
「壁に吸音材を、張れば違うんじゃないの?」

といった声を良く耳にしますが、もちろん、なにもしないより改善はするでしょう。しかし、上記のような工事は、やはり内装工事のレベルにしかすぎません。

簡単に「防音」と言ってしまいますが、音はエネルギーです。
音の伝わり方には、音源から放出された音が空気中を伝搬する音(空気伝搬)と、振動源から発生した振動が床スラブ(床版)などを振動して伝わり、受音室の壁などを振動させて空気中に音として放射する音(固体伝搬)の2つの伝わり方があります(右図参照)。

防音を考えるうえで、この2つのエネルギーをどうやって、伝わりにくくするかが重要になってきます。もちろん、木造住宅とRC造などの構造の違いによっても、音の聞こえ方伝わり方も違ってきます。

つまり、防音工事と内装工事は全く違うもので、防音工事は、音のことを良く理解したうえで行わなければなりません。

防音工事の目的
主な防音工事の目的 
・家で楽器を演奏したい!
・オーディオ、シアタールームが欲しい。
・外の騒音が聞こえないようにしたい。
・家で歌を歌いたい(声楽・カラオケ)


メリットもいろいろですが、ご近所や家族に気兼ねなく、思いっきりピアノやドラムなど楽器の練習ができる環境を手に入れられる、それが防音工事なのです。

また、マンションなどの集合住宅での防音工事の需要が増加傾向にありますが、一戸建てにおいても近隣環境や、住宅密集度などの騒音問題から防音工事をお考えになられる方も増えています。

なぜなら、現代社会では個人のプライバシーを保護するという意識と同時に、個人のことは個人で対処しなくてはならないという意識が高まっているからではないでしょうか。騒音に関するトラブルでも、司法において、騒音の原因を作った側に非があるとの判例が多くなっています。

でも、防音工事は、高いとか贅沢だ、など思われている方がいらっしゃるかと思います。確かに、防音室をつくる時には、費用はかかりますが、その後は上記のようなメリットと同時に音のことでストレスをかかえることも少なくなるでしょう。
そう考えると、防音工事は決して高くもなく、贅沢でもないことに気付かれる方も多いと思います。

なぜ、防音工事が必要なのか? その一番多い理由は、楽器やオーディオなどの音で、近隣に迷惑をかけたくないというものではないでしょうか。

・気兼ねせずにオーディオや
  ホームシアターを楽しめる。
・自分のペースで時間を気にせず、
 楽器の練習ができる。
・外部からの音の影響を受けず、練習に集中できる。
・練習不足も解消され、精神的にも解放される。



よくあるご質問 Q:楽器練習用の防音室ってどんなもの? A:ピアノ室やドラム室のような防音室は、近隣・外部への音漏れ、近接部に振動が伝わらないこと、また、反射音、残響音など、室内音響を最適に保てる部屋であることが重要なポイントです。
Q:オーディオ、ホームシアタールーム用の防音室ってどんなもの? A:音楽や映像の臨場感を得るためには、収録システム上音圧レベルを、60dB以上の出力で再生する必要があります。迫力のサウンドには、重低音がつきもので、重たく低い音は大きな振動を伴って音を再現するのです。

高音域は、波長が短く減衰しやすいものですが低音域の長い波長(=入射率の高い波長)をいかに減衰させるか?
ここが、防音設計(構造)の手腕です。
しっかりと計算された防音構造、その上で、残響時間や音の2次反射・3次反射を考え設計していくオーデイオルームやホームシアタールームは、その部屋こそ一つのプレイヤー(再生機)になり得ます。

防音のレベル

次に、上記のような近隣に迷惑をかけないような防音室をつくるために用いる、部屋の遮音性能を表す単位についてご説明します。

まず、音の大きさを表わすのに一般的に使われる量は音圧レベルで、音圧の単位はdB(デシベル)です。

そして、部屋の遮音性能は「D値」と呼ばれる値で評価します(右図参照)。
例えば、ピアノ室なら「D-50」〜「D-55」程度。ドラム室など低音や振動まで考慮するお部屋の場合は「D-65」〜「D-70」を目標値として、防音室の設計を行います(D値の求め方は右記をご覧ください)。

また、隣室や隣戸の使用条件によっても遮音性能は変わります。特に集合住宅、住宅密集地においては、わずかな音でも苦情になることが多々ありますので、そのためにも対策(遮音性能)を、しっかりととる必要があります。

音の単位(デシベル)・・・音を物理的(エネルギー的)に測る時の尺度です。音があると空気の圧力が少しだけ変わります。気圧計には出ないくらいほんの少しなのですがこの変化した分の圧力を音圧といいます。音の大きさを表わすのに一般的に使われる量は音圧レベルで、単位はdB(デシベル)です。
D値(遮音性能)・・・音を遮断する性能を表す数値を「D値」と呼びます。例えば、100dBの音を外に基の音の50%の50dBに聞こえるように壁で遮音する場合、D値は「D-50」と表記されます。もう一例、120dbが外部で55dbに聞こえる場合は、65dB
(約45%)遮音しており、「D−65」という表記になります。

遮音性能の目安・・・ピアノやステレオなどの大きい音と遮音性能(D値)による聞こえ方の違い


必要な遮音性能を考える時の目安として、下記に楽器別に周波数と音の大きさを表にして載せています。ピアノの音源は、おおよそ500Hzで90〜104dB、ドラムは、110〜122dB。

ホームシアターやステレオの場合は、アンプのパワーやスピーカー特性と、聞き手の好みにもよりますが最大で80〜90dBだと思います。

気を付けなくてはならないのは、楽器もメーカーやスタイルで音の特性が違いますので、これも防音や防音工事をするうえで考えなければならないということです。

当然ですが、遮音性能と費用は比例することとなります。また、遮音性能を高めるためには開口部分(ドア・窓・エアコン・換気扇)等の処理をどうするかも重要なポイントになります。

次回は、具体的な防音の建材、価格、構造について解説したいと思います。

楽器の周波数と音の大きさの目安
音が気になるのは状況によって違います。下記の表は家のスペースごとの音が気にならない目安の値です。※音の大きさを表す単位にすると、人が普通に話す声の大きさは、おおよそ50dBぐらいです。

 


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ページ公開日:2010年9月22日
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